3月22日、東証、大阪取引所、東京商品取引所を運営する日本取引所グループ(証券コード8697)から、2021年3月期の業績予想と配当予想の上方修正が公表されたのである。営業収益1,330億円(前期比7.5%増)、営業利益740億円(同8.0%増)、税引き前利益741億円(同7.2%増)、当期利益520億円(同7.6%増)にいずれも上方修正されたのである。上方修正の理由について、日本取引所グループは、先物取引は減少したものの、株式、ETF、ETN、REIT等の売買増加を挙げているのである。
また、2021年3月期の配当予想は、期末配当が42円(普通配当32円、特別配当10円、前期実績30円)と前回の予想から16円引上げられ、第2四半期の配当と合わせた年間配当予想は68円(前期実績54円)となっているのである。配当予想の上方修正の理由について、日本取引所グループは、「当期利益の増額が見込まれること」を挙げており、10円の特別配当の理由について「新型コロナウイルス感染拡大の中、安定的な市場運営に向けた各種施策に対する株主の皆様からのご支援に対し感謝の意を表するため、1株当たり 10 円の特別配当を実施いたします。」と説明しているのである。
因みに、前場の終値が2,463円(前営業日比57.5円下落)と低調であったが、12時に日本取引所グループから業績予想と配当予想の上方修正が公表された後を受けた後場は徐々に上昇したが、終値2,533円と前営業日比僅かにプラス(12.5円上昇)とやや反応が薄い印象なのである。
最後に、日本取引所グループ3月22日の終値は2,533円、今期の配当予想は68円なので、予想配当利回りは2.68%となるのである。3月末100株以上保有している株主は、株主優待として保有期間に応じて1,000円から4,000円のクオカードが貰えるので、100株保有している場合配当金と株主優待を併せて3.08%~4.26%の利回りとなるのである。ご主人は1,639円と安価な時に購入しているので、配当予想だけでも4.14%、株主優待と合わせると6.59%と、株式は安いときに買うに限るのである。