8月12日、すかいらーくホールディングス(3197)から、2022年12月期業績予想及び配当予想の修正、並びに第2四半期決算短信が発表されたのである。決算短信によれば、売上収益1,415億93百万円(前年同期比149億37百万円増)、営業損失24億23百万円(前年同期営業利益4億59百万円)、税引前損失37億97百万円(前年同期税引前損失19億43百万円)、純損失27億80百万円(前年同期純損失5億5百万円)と大苦戦なのである。
このような大苦戦に伴い、同日、2022年12月期業績予想及び配当予想の修正が発表されたのである。売上収益3,360億円⇒3,120億円、営業利益100億円⇒5億円、税引前利益75億円⇒税引前損失20億円、純利益40億円⇒純損失20億円といずれも下方修正され、配当予想は6円から未定となったのである。下方修正の理由について、すかいらーくホールディングスは、「当第2四半期連結累計期間の売上高は、まん延防止等重点措置の適用期間が当初想定より伸びたことなど新型コロナウイルス影響の長期化により、当初計画を下回って推移しています。足元の消費動向から売上回復には想定よりも時間を要すると判断し、通期売上収益予想を前回予想から引き下げました。また、上記理由による売上収益の減少、円安の想定以上の進行、及び不安定な外部環境による様々なインフレの長期化に加え、一過性コスト(給与計算に係わる臨時損失、店舗閉店に伴う減損損失)の計上により、営業利益、税引前利益、当期利益についても前回予想から下方修正しました。」と説明しているのである。要するに売上の減少、コスト上昇、店舗閉鎖による特損、勤務時間の5分管理から1分管理への移行による支払賃金の増加なのである。
そして、上半期の売上の分析によれば、①ファミリー層の戻りが弱い半面、男性シニア客は19年比で100%超えが目立つ、②ランチに比較してディナーの回復が遅い、③ガソリン価格高騰に伴い自動車での移動が多い地方が低調、④専門店ブランド(むさしの森珈琲、魚屋路、La Ohana)が引き続き好調、以上がポイントなのである。つまり、インフレ下特色の無いファミレスは敬遠されるが、専門店ブランドのように特色(わざわざ足を運びたくなるような)のあるファミレスは影響が少ないということなのである。すかいらーくホールディングスも、「外食の機会が減少しても、お客様がわざわざ足を運びたくなるような魅力的なメニューやお手頃な価格構成を意識しています。お客様が求めているものをいち早くキャッチして提供するとともに、健康感、プレミアム感、ニュース性を意識したメニュー開発を各ブランドで実施しました。」と説明しており、不採算店の閉店、値上げも実施する計画なので、ご主人は今後の復活を期待しているのである。
因みに、翌営業日(15日)の株価(終値)は、1,499円、前営業日比-90円(-5.66%)と予想どおり大きく下落したのである。