10月12日、長崎ちゃんぽん専門店「リンガーハット」を運営するリンガーハット(8200)から、全国の店舗において、2022年11月10日(木)より商品の価格改定を行う旨発表されたのである。主力商品の長崎ちゃんぽんは、東京23区・沖縄・北海道エリアで740円、その他のエリアでは690円となるのである。主な商品の新たな販売価格は以下のとおりなのである。
また、新商品として、具と野菜はレギュラーと同量、麺は半分の量となる「長崎ちゃんぽん麺少なめ」と「長崎皿うどん麺少なめ」が販売されるのである(価格はレギュラーサイズの価格から100円安く販売)。「長崎ちゃんぽん麺少なめ」は、レギュラーサイズの野菜(255g)と同量ということは、推奨されている1日分の野菜(350g)の7割以上を摂取することができるので、麺の量半分と相まって、健康とダイエットを志向するお客を狙ったものと推測されるのである。これに伴い、「小さいちゃんぽん・小さい皿うどん」の販売は終了するのである。
価格改定の理由について、リンガーハットは、「2022年4月に原材料費、物流費、人件費等の高騰により価格を改定いたしましたが、昨今のエネルギーコストの上昇やそれらに起因する調達コストにおいて、想定以上の上昇の影響を受け、現状価格では安定的な供給を継続することが極めて困難となりました。このような状況下の中、品質を維持しながら商品の提供を続けていくために、やむを得ず再度価格改定を行うことになりました。」と、説明しているのである。
10月14日に発表された2023年2月期第2四半期決算短信によれば、売上高179億81百万円(前年同期比10.8%増)、営業損失5億52百万円(前年同期営業損失9億59百万円)、経常利益18百万円(前年同期比97.3%減)、純損失1億81百万円(前年同期純利益3億18百万円)と、大苦戦の決算なのである。大苦戦の要因は、人件費、光熱費、材料費等の高騰に加え、来店客数がコロナ禍前の3/4にとどまっていることが挙げられるのである。
また、併せて2023年2月期通期業績予想の下方修正が発表され、売上高397億円⇒375億円(前期比10.6%増)、営業利益7.4億円⇒営業損失3億円、経常利益9.4億円⇒2億円(前期比89.8%減)、純利益2.4億円⇒純損失4.5億円、配当予想8円⇒無配と、厳しい予想なのである。