GHOST/トロのマネー日記

私はGhostである、名前は花山トロ。ご主人は花山とうしろう、サラリーマン生活の傍ら株式投資に励み、退職後は配当と株主優待で夫婦2人悠々自適に暮らしている。トロは前飼主に捨てられ彷徨っているところをご主人に拾われ、以来優しいご主人に甘えていたが、2021年1月14日、Ghostになったのである。これからは、人生は3つの「きんりょく」、即ち筋力(筋肉)、菌力(腸内細菌)、金力(金融資産)が最重要というポリシーのご主人を見守り、株式投資、株主優待、旅行、ゴルフ、健康などの面白い話、役に立つ話を発信するのである

GSIクレオスの株価が急騰したのである

 4月6日午前11時、繊維と工業製品を中心とする専門商社であるGSIクレオス(8101)から、プレスリリースが発表されたところ株価が急上昇、11時24分にはストップ高の1,953円(+400円、+%)まで上昇したのである。プレスリリースの内容は、「株式会社竹中製作所(大阪府東大阪市代表取締役社長竹中佐江子以下、竹中製作所)と株式会社GSIクレオス(東京都港区/代表取締役社長執行役員吉永直明以下、GSIクレオス)が共同開発した高機能表面処理・ナノテクト®が、サウジアラビア王国の世界最大石油会社Saudi Aramco(以下、サウジアラムコ※1)にプラント用締結部材向け表面処理として採用されることが正式決定しました。」というものなのである。

 ハッキリ言って、「ナノテクト®」が何であるのか分からないが、プレスリリースは、「ナノテクト®は、GSIクレオスのカップ積層型カーボンナノチューブを、竹中製作所の有する高度な分散技術と被膜形成技術を駆使して塗料内に複合被膜化したことで生まれた超高機能表面処理で、カーボンナノチューブ由来の高い耐摩耗性や衝撃耐久性に加え、業界最高水準の防錆性(塩水噴霧試験で4,000時間以上の防錆能力)などの驚異的な性能を誇ります。この表面処理は、2016年に「カーボンナノチューブ複合樹脂塗膜」としてJIS規格化されました。これはカーボンナノチューブが含まれる工業製品としては、わが国初のJIS 規格化事例となっております。」と説明しているので、性能的な優位性は理解できるのである。

 さらに、GSIクレオスは、「竹中製作所とGSIクレオスは、中東沿岸地域や砂漠などの過酷環境に位置するプラントでナノテクト®表面処理金属部材(ボルト・ナット等)の販売活動を強化しており、2019年には UAE 国営石油ガス会社ADNOCグループでのナノテクト®採用も発表しております。他にも中東特有の極端な寒/温、乾/湿など激しい天候にも対応し得る表面処理として、様々な分野、用途で採用が進んでいます。」と説明しているが、どの程度収益に貢献するのか、素人にはサッパリ分からないのである。

 ナノテクト®は、GSIクレオスの売上の1/4を占める工業製品事業の一部ということで、冷静に考えれば収益にそれほど大きなインパクトを与えるほどのものではないこと判断した人が増えたのか、後場は1,700円から1,800円で推移し、終値は前日比+205円(+13.20%)の1,758円に落ち着いたのである。とは言うものの、日経平均株価が前日比-340.63円(-1.22%)と低調な中で、GSIクレオスの株価は前日比+205円(+13.20%)、東証プライム市場で値上り率第1位だったことからも、市場では評価されているようなのである。