5月10日、KDDI(9433)から、2024年3月期決算短信が発表されたのである。売上高5兆7,540億円(前期比1.5%増)、営業利益9,615億円(同10.7%減)、純利益6,378億円(同6.1%減)、1株当たり利益301.26円(前期310.25円)と増収・減益なのである。減益の要因は、モバイル通信料収入(ローミング収入等含む)の減少のほか、一時的要因として、ミャンマー通信事業リース債権引当、低稼働通信設備の減損・撤去引当の計上によるものなのである。
配当140円(前期135円)、配当性向46.5%(前期43.4%)と、22期連続の増配なのである。 利益配分に関する基本方針について、KDDIは、「利益配分につきましては、株主の皆さまへの還元を経営の重要事項と認識しており、財務面の健全性を維持しつつ、安定的な配当を継続することを基本とし、2026年3月期までの中期経営戦略においては、持続的な成長への投資を勘案しながら、連結配当性向40%超を維持する方針としております。 当期の配当につきましては、中間配当金として既に1株当たり70円00銭を実施いたしました。期末配当金につきましては、1株当たり70円00銭することを予定しており、この結果、年間配当金は1株当たり140円00銭、連結配当性向は46.5%を予定しております。」と説明しているのである。
2025年3月期業績予想は、売上高5兆7,700億円(前期比0.3%増)、営業利益1兆1,100億円(同15.4%増)、純利益6,900億円(同8.2%増)、1株当たり利益340.01円と増収・増益を予想しており、配当予想145円(配当性向41.2%)を見込んでいるのである。KDDIと言えば連続増配で有名であるが、2003年3月期に前期比0.5円増配の3.4円(株式分割考慮後)をスタートに、以後6円、11.5円、13.3円、15.8円、17.5円、18.3円、21.6円、23.3円、26.6円、30円、43.3円、56.6円、70円、85円、90円、105円、115円、120円、125円、135円、そして2024年3月期の配当は140円で22期連続増配なのである。また、2025年3月期配当予想は145円と5円増配予想、配当性向41.2%と余裕なので、23期連続増配はほぼ確実なのである。