8月9日、ニチリン(5184)から、好調な2024年12月期第2四半期決算短信が発表されたのである。売上高36,283百万円(前期比7.2%増)、営業利益4,882百万円(同11.1%増)、経常利益6,122百万円(同14.1%増)、純利益3,827百万円(同27.4%増)、1株当たり利益284.28円(前年同期219.08円)、中間配当75円(前期52円)と、増収・増益・増配なのである。好業績の要因は、輸出増加・円安の国内事業、ハーレダビッドソンへの納品が始まった北米事業、北米輸出が好調だったアジア事業が、好調であったことが挙げられるが、欧州と中国が低調だったのが少々残念なのである。
2024年12月期通期業績予想は、売上高720億円(前期比1.9%増)、営業利益90億円(同6.4%減)、経常利益95億円(同9.9%減)、純利益53億円(同10.4%減)、1株当たり利益393.73円、配当予想150円(配当性向38.1%)と変更はないのである。好業績にもかかわらず通期業績予想を据え置いた理由について、ニチリンは、「長期化していた円安の巻き戻し、日系自動車メーカーの中国市場における販売苦戦、米国の対中関税の政策動向等を鑑み、当社グループの2024年12月期の連結業績予想については、2024年2月14日の公表値を修正しておりません。」と説明しており、いつもながら慎重な姿勢が伺われるのである。