GHOST/トロのマネー日記

私はGhostである、名前は花山トロ。ご主人は花山とうしろう、サラリーマン生活の傍ら株式投資に励み、退職後は配当と株主優待で夫婦2人悠々自適に暮らしている。トロは前飼主に捨てられ彷徨っているところをご主人に拾われ、以来優しいご主人に甘えていたが、2021年1月14日、Ghostになったのである。これからは、人生は3つの「きんりょく」、即ち筋力(筋肉)、菌力(腸内細菌)、金力(金融資産)が最重要というポリシーのご主人を見守り、株式投資、株主優待、旅行、ゴルフ、健康などの面白い話、役に立つ話を発信するのである

個別研究 その3 みずほリース

 ご主人は、投資方針として長期保有を基本方針としているが、途中で、業績の悪化、株主優待の廃止・改悪、TOB、そして資金繰りのためなどで、売却したことは多々あるのである。ということで、これからは、通期業績予想の修正、配当予想の修正、株主優待制度の新設・廃止・変更、TOBなど、大きな変化があった銘柄について、今後どうしていくのか個別に考えを整理するのである。

 第3弾は、2023年11月8日、2023年3月期の実施を最後に、株主優待制度の廃止を発表したみずほリース(8425)なのである。みずほリースの株主優待制度は、3月末、100株以上保有の株主に、保有期間に応じたQUOカードなのである(1年未満:3千円、1年以上:4千円)。つまり、100株保有の株主から見れば、1株当たり30円または40円のマイナスのである。

 これに対し、当初の2024年3月期配当予想は166円であったが、株主優待制度の廃止と同時に6円増配し172円に上方修正し、さらに最終的には192円に上方修正されたのである。つまり、株主優待制度の廃止以降26円を増配したのである。しかしながら、配当性向とDOE(純資産倍率)で見ると2023年3月期25.1%、3.0%、2024年3月期26.5%、3.3%と、僅かな上昇にとどまっており、また、株主還元について、みずほリースは「株主に対する利益還元については、収益力の向上を図りつつ、業績に応じた配当を実施することを基本方針としております。この方針のもと、配当性向の水準やさまざまな手法による利益還元の強化と、成長投資や事業基盤の充実による収益力および企業価値の更なる向上との、最適なバランスを実現してまいります。」と抽象的な説明しかなく、株主優待制度の廃止により、株主還元方針を具体的に引上げてはいない、つまり、単に好業績なので増配したと言えるのである。

 今後も、みずほリースを保有し続ける場合、2025年3月期の配当予想は、500株×40円=20,000円が見込まれるのである。8月30日の株価終値は1,011円なので、配当利回り3.96%(配当性向28.7%)、PER6.61倍、PBR0.79倍と、割高感はないどころか割安なのである。

 これに対して、みずほリースを売却し、他の銘柄に投資した場合投資効率はどうなるのか。みずほリースの購入額は400円なので、仮に1,000円で売却した場合、売却益は(1,000円-400円)×500株=300,000円、売却益に掛かる源泉徴収額は300,000円×20.315%=60,945円なので、500株売却した後に残る資金は439,055円なのである。これで単位株を購入できる銘柄は少ないうえに、配当が2万円以上となるには20,000円÷439,055円=4.56%以上の配当利回りがあることが条件となるので、投資先を選定するのはなかなか難しいのである。ということで、みずほリースは連続増配株であることと、株価に割高感はないので、当面保有、様子見という結論なのである。