9月6日、すかいらーくHD(3197)から、九州地盤の和食チェーン「資(すけ)さんうどん」を展開する株式会社資さんの全株式を10月上旬に取得し、子会社化することを発表したのである。投資ファンドのユニゾン・キャピタルなどから、240億円程度で全株式を取得するのである。
資さんの株式を取得する理由について、すかいらーくHDは、「資さんは、北九州のソウルフードとしてのブランドを確立しており、九州地域のロードサイドにうどん・和食チェーンを展開しております。うどんや和食の幅広いメニュー、お求めやすい価格帯、料理提供の早さを備えており、幅広い利用動機で多くのお客様に支持されております。また、昨年からは関西への出店を進め、今年の冬には関東への出店も計画しており、今後も出店拡大のためのリソースを必要としています。」と説明しているので、
すかいらーくHDは、8月末現在2,967店舗を展開しており、そのうちガストが1,248店舗と4割以上を占めており、地方ロードサイドでガスト同士、あるいはガストとバーミヤン、ジョナサン、夢庵などと共食い(cannibalization)が起きているのである。このため、むさしの珈琲、しゃぶ葉、La Ohanaなど、人気の高い専門店ブランドへの業態転換をすすめるだけでなく、幅広い客層に支持される高い集客力のあるブランドを買収することにより、業態転換を促進する戦略なのである。資さんは、現在九州、山口、岡山、大阪、兵庫に計72店舗を展開しており、今冬には東京への初出店が予定されているのである。