11月1日、リコーリース(8566)から、2025年3月期第2四半期決算短信が発表されたのである。売上高1,537億円(前期比1.0%減)、営業利益114億円(同0.5%減)、経常利益116億円(同0.1%減)と、微減収・微減益となったが、前年同期に発生した特別損失37億円(投資有価証券評価損)がなくなったため純利益は82億円(同54.0%増)、1株当たり利益268.46円(前期174.37円)、中間配当は80円(前期75円)と、大増益となったのである。
2025年3月期通期業績予想は、売上高3,150億円(前期比2.2%増)、営業利益211億円(同0.4%増)、経常利益212億円(同1.6%減)、純利益147億円(同30.3%増)、1株当たり利益476.89円と修正はないが、配当予想の上方修正が発表されたのである。
同日に発表された「2025年3月期配当予想の修正に関するお知らせ」によれば、期末配当は従来の予想85円から95円に増配となり、年間配当予想は175円(前期150円)、配当性向36.7%が見込まれているのである。増配理由について、リコーリースは、「当社は、配当の累進性と業界トップクラスの還元水準を意識し、持続的な成長と適正な資本構成及び財務体質の強化を図り、株主還元の拡充を目指しており、配当性向は2026年3月期に40%以上、2030年3月期に50%を目安とする、株主還元基本方針を定めております。上記の方針を踏まえ、財務基盤の安定性を維持したうえで、株主の皆様に対するより一層の利益還元の拡大が重要と考え、期末配当予想について、2024年5月2日の公表内容から10円増配し、1株当たり95円に修正することとしました。」と説明しているのである。この株主還元方針を踏まえると、仮に、2026年3月期の純利益水準が今期と同じと仮定すると、1株当たり利益476.89円×配当性向40%=190.76円となり、今期より16円増配が見込まれるのである。