11月1日、KDDI(9433)から、2025年3月期第2四半期決算短信が発表されたのである。売上高2兆8557億円(前年同期比2.8%増)、営業利益5,730億円(同2.3%増)、純利益3,512億円(同4.7%減)、1株当たり利益171.21円(前期171.75円)、中間配当70円(前期70円)なのである。純利益の減益要因について、KDDIは、「外貨建の債権債務の評価替えにおいて、主要通貨が前期は円安基調であったことから、主に為替差益が発生していたが、当期は円高基調になり、主に為替差損が発生していることや、前期の子会社・関連会社の組織再編に係る一過性影響等」と説明しているのである。
2025年3月期業績予想は、売上高5兆7,700億円(前期比0.3%増)、営業利益1兆1,100億円(同15.4%増)、純利益6,900億円(同8.2%増)、1株当たり利益340.01円と修正はなく、配当予想145円(配当性向41.2%)を見込んでいるのである。
また、同日、「株式分割の実施および株式分割に伴う定款の一部変更ならびに株主優待制度の一部変更に関するお知らせ」が発表されるのである。お知らせによれば、2025年3月31日を基準日として、1株につき2株の割合をもって分割するのである。株式分割の目的について、KDDIは「当社は、株主の皆さまへの利益還元を経営の重要事項と認識しており、持続的な成長への投資を勘案しながら、安定的な配当の継続(2025年3月期の配当をもって23期連続増配予定)や機動的な自己株式取得等を通じて、株主還元の強化に努めてまいりました。その結果、現在幅広い世代の方々に当社株式を保有いただいております。一方で、2024年より開始された新NISA(少額投資非課税制度)により、長期的な資産形成の一環として、投資家層の拡大が今後も続いていくことが想定されます。このような状況を受け、今般、投資単位当たりの金額を引き下げることで、当社株式への投資魅力を更に高めると共に、当社の持続的な成長をご支援いただける投資家層の更なる拡大を図ることを目的として、株式分割を行うことといたしました。」と説明しているのである。
さらに、株式分割に伴い株主優待制度も変更され、現行「保有期間1年以上かつ保有株式数100株以上」から「保有期間1年以上かつ保有株式数200株以上」になるのである。要するに、株式分割後の200株は現行の100株と同等ということで、実質的に変わらないのである。なお、株主優待制度は、2025年3月から優待内容が変更され、次のなかから1つ選択することになるのである。