11月5日15時、ご主人から「ガビーン」と奇声が飛び出したのである。というのも、全国保証(7164)から、株式分割及び株式分割に伴う定款の一部変更、株主優待制度の廃止に関するお知らせ、2025年3月期第2四半期決算短信が発表されたのである。
お知らせによれば、2025年3月31日を基準日として、普通株式を1株につき2株の割合をもって分割するのである。株式分割の目的について、全国保証は、「株式分割により当社株式の投資単位あたりの金額を引き下げることにより、投資家の皆様がより投資しやすい環境を整え、投資家層の拡大と当社株式の流動性の向上を図ることを目的としております。」と説明しているのである。
また、株主優待制度については、2026年3月31日を基準日とした実施を以て、株主優待制度を廃止するとこととなったのである。廃止の理由について、「当社は、2015年より株主の皆様の日頃のご支援にお応えするため、株主優待制度を実施してまいりました。このたび当社の株主還元の方向性について社内で慎重に検討を重ねました結果、株主優待制度の目的の一つであった知名度向上に貢献できたと判断したため、株主優待制度について現状においては廃止し、今後は配当等による利益還元を行っていくことといたしました。当社では、今後も株主の皆様への利益還元を重要な経営課題の一つとして位置づけ、企業価値の向上に努めてまいります。」と説明しているのである。廃止は残念であるが、廃止の予告ということで、あと2回実施されるという点では良心的な対応なのである。なお、2026年3月は株式分割後ということで、次のとおり株主優待は200株以上保有の株主となるが、現在の条件と実質的に同等なのである。
同日発表された、2025年3月期第2四半期決算短信によれば、営業収益51,638百万円(前期比2.7%増)、営業収益22,062百万円(前年同期比4.2%増)、営業利益14,892百万円(同3.6%減)、経常利益16,437百万円(同1.2%減)、純利益12,020百万円(同0.1%増)1株当たり利益176.36円(前期174.31円)と、増収・微増益なのである。新規保証実行獲得や同業他社M&Aにより営業収益は増加したものの、与信関連費用および人件費、システム関連費用などが増加したため、営業利益は減少に至ったのである。
2025年3月期通期業績予想は、営業収益55,700百万円(前期比7.9%増)、営業利益40,600百万円(同3.8%増)、経常利益43,200百万円(同3.9%増)、純利益30,000百万円(同4.2%増)、1株当たり利益436.64円に修正はなく、配当予想は前期比26円増配の197円(配当性向45.1%)、そして13期連続増配が見込まれているのである。
因みに、今日から東証の取引時間が15時半まで延長されたばかりで、全国保証の株価は5,500円台で推移していたものの、15時の発表直後に急落、終値は前日比199円安(-3.62%)の5,301円なのである。ということで、取引時間中に発表された全国保証のIR情報が、早速洗礼を受けたようなものなのである。