11月6日11時、淀川製鋼所(5451)から、2025年3月期第2四半期決算短信が発表されたのである。売上高1,053億円(前年同期比4.0%増)、営業利益7,812百万円(同42.8%増)、経常利益9,171百万円(同19.5%)増、純利益5,791百万円(同11.7%増)、1株当たり利益200.40円(前年同期179.56円)、中間配当100円(前期55円)と、増収・増益・増配なのである。一時的利益である投資有価証券売却益(969百万円)と固定資産売却益(951百万円)があった前年同期を、売上高増・営業利益増で上回る好業績ぶりなのである。好業績の背景には、主力の鋼板関連事業で、店売り(一般流通向け)鋼板商品の販売数量が増加したこと、台湾の子会社である盛餘股份有限公司での販売数量が台湾国内向け、輸出向け共に増加したこと、外装建材商品であるヨドルーフの売り上げが進捗したことなどが挙げられるのである。
2025年3月期通期業績予想は、売上高2,070億円(前期比1.5%増)、営業利益121億円(同0.7%増)、経常利益192億円(同26.3%増)、純利益119億円(同167.0%増)、1株当たり利益411.75円(前期154.29円)には修正はなく、配当予想309円(前期200円)、配当性向75%(前期129.6%)が見込まれているのである。
因みに、淀川製鋼所の株価は前場では5,400円台で推移していたところ、11時の発表を受け前日比300円高(+5.57%)の5,690円と急騰したが、その後は下落し、終値は前日比20円安(-0.37%)の5,370円、日経平均が2.31%、TOPIX1.94%と上昇するなかで、通期業績予想の修正がない保守的・慎重な姿勢があまり評価されなかったということなのかもしれない。