12月20日、日経新聞の中村直文編集員のコラム「ヒットのクスリ」に、持続型ヒットの代表として王将フードサービスが運営する餃子の王将が取り上げられたのである。コラムでは、餃子の王将は過去2年間ほどで4回も値上げしたが、既存店売上高は11月現在38カ月連続のプラスと好調ぶりが際立っており、その理由に、値上げラッシュが続く中、消費者の節約志向が強まり、コストパフォーマンスが高い外食は強く、餃子の王将はそれだけではなく、長期的視野でのメニューや店作り、人材育成など確かな戦略で好結果を導いていると言及しているのである。ということで、その戦略を簡単に紹介するのである。
2014年3月期、渡辺直人社長がとなったとき、定昇込みで17,000円のベースアップ、餃子づくりを店内から安定した温度管理ができるセントラルキッチン製造に移行したのである。また、ニラやニンニクなどの主要具材も国産に切り替え、素材の切り方練り方も工夫、製造後48時間以内に使い切る仕組みに改めたのである。
コロナ禍では従業員のスキルアップ研修に充て、ライブ配信で焼き方や炒め方、ラーメンの作り方などを指導したのである。そして最近では、少量メニューを用意したり、にんにくを使わない、あるいは「にんにく激増し」餃子を投入したり、改良に余念がないのである。
渡辺社長は「とにかく人と商品」とぶれないのが王将流。「悩んだら原点回帰がヒットの王道である。」と結んでいるのである。