ご主人は、投資方針として長期保有を基本方針としているが、途中で、業績の悪化、株主優待の廃止・改悪、TOB、そして資金繰りのためなどで、売却したことは多々あるのである。ということで、これからは、通期業績予想の修正、配当予想の修正、株主優待制度の新設・廃止・変更、TOBなど、大きな変化があった銘柄について、今後どうしていくのか個別に考えを整理するのである。
第11弾は、2025年3月末を最後に、株主優待制度を廃止する日本取引所グループ(8697)なのである。日本取引所グループの株主優待制度は、3月末、100株以上保有の株主に、保有期間に応じたQUOカード(1年未満:1千円、1年以上:2千円、2年以上:3千円、3年以上:4千円)なのである。
2023年10月26日、日本取引所グループ(8697)から、「株主優待制度の廃止に関するお知らせ」が発表され、2025年3月末の株主優待を最後に株主優待制度が廃止されることになったのである。廃止の理由について、日本取引所グループは、「この度、株主の平等性確保の観点から、株主の皆様への公平な利益還元のあり方について慎重に検討をいたしました結果、株主優待制度については廃止し、今後は配当等による利益還元に集約することといたしました。」と説明しているのである。株主優待は、企業が一方的に株主に提供するものなので、普通に考えれば、日本取引所グループは2年の予告期間をおいて廃止するのであるからなかなか良心的なのである。しかも、2024年10月1日に株式1株を2株に分割しても、株主優待制度は変更しなかったので、最後の株主優待は従来の半分の株式数でゲットできるのである。
今後も、日本取引所グループを保有し続ける場合、2025年3月期の配当予想は、200株×33.5円=6,700円が見込まれるのである。2月21日の株価終値は1,557円なので、配当利回り2.15%(配当性向60.1%)、PER27.93倍、PBR4.96倍と、割高感は否めないのである。
これに対して、日本取引所グループを売却し、他の銘柄に投資した場合投資効率はどうなるのか。日本取引所グループの購入額は819.5円なので、仮に1,557円で売却した場合、売却益は(1,557円-819.5円)×200株=147,500円、売却益に掛かる源泉徴収額は147,500円×20.315%=29,964円なので、200株売却した後に残る資金は281,436円なのである。これで単位株を購入できる銘柄は少なめではあるが、配当が6,700円以上となるには6,700円÷281,436円=2.38%以上の配当利回りがあることが条件となるので、投資先を選定するのは難しくはないのである。ということで、日本取引所グループの株価に割高感があり、配当性向は60%超のうえ、今年の株式市場はボックス相場で盛り上げにかけ、日本取引所グループに入る取引手数料が格段に増加する気配はないことから、さらなる増配は期待薄であること、より有利な投資先を探すのに困難ではないことから、現状のままでは4月以降に売却という結論なのである。