2月2日13時、電炉鉄鋼メーカー大手の大和工業(5444)から、2026年3月期第3四半期決算短信が発表されたのである。売上高1,180億円(前年同期比6.5%減)、営業利益3,418百万円(同60.2%減)、経常利益47,888百万円(同28.2%増)、純利益33,867百万円(同77.4%増)、1株当たり利益553.28円(前期300.11円)と減収・営業減益であるが、経常利益以下は増益なのである。減収・営業減益は、国内の鉄鋼事業、及び連結子会社であるタイとインドネシアの鉄鋼事業がいずれも減収減益となったためなのである。これに対し、持分法適用関連会社であるベトナムと韓国は低調であるものの、米国は大型建築案件向け需要が底堅く推移し、また関税措置の影響もあり、安定した高収益を確保しているのである。
同日、2026年3月期通期業績予想の修正が発表され、売上高1,560億円⇒1,610億円(前期比4.3%減)、営業利益35億円⇒40億円(同65.2%減)、経常利益560億円⇒600億円(同10.3%増)、純利益380億円⇒530億円(同66.5%増)、1株当たり利益622.13円⇒878.54円(前期502.51円)といずれも上方修正されたのである。修正理由について、大和工業は、「当社グループの主要製品であるH形鋼等の土木・建築用鋼材の需要も全体的に盛り上がりに欠ける状況が続き、米国政府による関税強化の恩恵を受ける米国事業を除いては厳しい価格競争が続いております。各拠点において、中国材への対抗策を図り、引き続き販売数量の確保、鋼材マージンの維持及びコスト低減等に努めてまいります。通期の連結業績予想につきましては、経営環境は前回予想と比較して総じて大きな変化はないものの、円安が継続していることから、売上高を161,000百万円(前回予想比5,000百万円増)、営業利益を4,000百万円(前回予想比500百万円増)、経常利益を60,000百万円(前回予想比4,000百万円増)に修正し、また、当第4四半期に投資有価証券売却益(特別利益)130億円の計上を織り込んだことにより、親会社株主に帰属する当期純利益を53,000百万円(前回予想比15,000百万円増)と上方修正いたします。」と説明しているのである。要するに、中国からの安価な鋼材輸出問題に終わりが見えず、世界的な鋼材需要の停滞・市況低迷市況低迷は続くと予想しているものの、円安、連持分法適用関連会社の米国(NYS)の好業績、投資有価証券売却により、前回予想よりも通期業績予想が上方修正されたのである。なお、配当予想400円(期末配当予想200円)に修正はないのである。
因みに、大和工業の株価は、決算短信が発表された13時直後に11,840円まで上昇したが、終値は前日比240円高(+2.15%)の11,400円と反応薄であったが、翌3日、市場全体の上昇につられたのか一時前日比685円高(+6.01%)の12,105円と、1月16日に付けた12,010円以来18日ぶりに上場来最高値更新し、4日12,200円、5日12,505円、6日12,630円、9日12,895円、10日12,990円と6日連続上場来最高値更新したのである。
