3月24日、すかいらーくHD(3197)から、「株式会社しんぱちの株式の取得(子会社化)に関するお知らせ」が公表されたのである。しんぱちは、炭火焼の干物を中心とした伝統的な日常食を高品質かつリーズナブルに提供する「しんぱち食堂」などを運営する企業で、全国で108店舗(直営・FC、2026年2月末現在)を展開しているのである。株式の取得の理由((1)ブランドポートフォリオの拡充、(2)ストアポートフォリオの最適化とドミナント戦略の加速、(3)グループシナジーの創出)について、すかいらーくHDは次のように説明しているのである。
(1)ブランドポートフォリオの拡充当社は現在、中価格帯のテーブルサービスレストランを中心に強固な事業基盤を有しておりますが、ブランドポートフォリオの強化のため、日常利用動機である低価格帯領域の拡充を進めております。先般の「資さん」買収に続き、圧倒的な顧客支持を持つしんぱちをグループに迎えることで、低価格帯ポートフォリオをさらに強靭化し、あらゆる消費シーンをカバーする多角的なブランド展開を実現します。
(2)ストアポートフォリオの最適化とドミナント戦略の加速当社の店舗は、現状約7割がロードサイドに位置しておりますが、将来の人口動態を見据え「都心・駅前・市街地」への出店強化を進めております。しんぱちは、都心部の狭小立地において極めて高い坪効率と収益性を両立する独自のビジネスモデルを確立しています。本件取引により、当社が推進する都市型出店戦略を飛躍的に加速させ、立地リスクの分散と収益構造の最適化を図ります。
(3)グループシナジーの創出しんぱちの主力商品である干物は、他社の追随を許さない高いクオリティと競争力を備えており、その源泉となる開発ノウハウおよび調理技術の獲得は、グループの商品力底上げに直結します。また、同社が有する「都市型立地の開発力」「店舗デザイン力(空間設計)」「高度に最適化されたDXソリューション」といった独自の強みをグループ全体で共有・活用することで、既存事業との多面的なシナジー創出を目指します。
長々と理由を記載しているが、要するに、事業の多角化多様化であり、それは業態(洋食、和食、中華から専門業態)、メニュー価格(低価格帯から高価格帯)、立地(ロードサイドから駅前、都心)などで着々と進めているのである。一億総中流と言われ大量生産・大量消費していた高度経済成長の時代から、少子高齢化、富の二極化、消費のメリハリ、低成長という時代への変化に対応したものなのである。