4月30日13時、大和工業(5444)から、2026年3月期決算短信が発表されたのである。売上高1,603億円(前期比4.7%減)、営業利益44億円(同60.9%減)と減収・減益なのである。その要因は、国内では建設業界の人手不足による形鋼需要の停滞、鉄スクラップ価格上昇、電力費等のコスト増、タイの連結子会社では安価な中国材の流入、輸出も中国材との競合、インドネシアの連結子会社では、形鋼需要の停滞、安価な中国材の流入により、いずれも減収・減益となったのである。
これに対し、ベトナムと韓国の持分法適用会社では、中国材の流入や韓国での需要の大幅な落ち込みにより苦戦しているものの、米国の持分法適用会社では、形鋼需要は堅調に推移し、トランプ関税の影響、高付加価値製品の販売増、鉄スクラップの低位安定もあり、持分法による投資利益は前期比197億円増の474億円を計上し、経常利益652億円(同19.9%増)、純利益623億円(同96.0%増)、1株当たり利益1,024.60円(前期502.51円)と大幅な増益なのである。
配当は400円(前期400円)、配当性向39.0%(前期79.6%)、DOE4.4%(前期4.7%)なのである。なお、配当方針については、「業績に応じた利益配分を行うことを基本方針とし、連結配当性向40%を目処に毎期の配当額を決定するとともに、継続的かつ安定的な配当の維持にも努め、当面の間は1株当たり最低配当額を年間300円といたします。」としているのである。因みに、大和工業の配当は2021年3月期に80円に減配されたが、2022年3月期160円、2023年3月期300円、2024年3月期400円と3期連続増配が続いたが、2025年3月期4期連続とはならなかったものの、2026年3月期まで5期連続減配無しなのである。
2027年3月期通期業績予想について、売上高1,660億円(前期比3.5%増)、営業利益45億円(同0.1%増)、経常利益680億円(同4.2%増)、純利益470億円(同24.7%減)、1株当たり利益786.58円を予想しており、配当予想400円(配当性向62.3%)が見込まれているのである。国内では設備更新のため2か月の操業停止、鉄スクラップ価格の上昇、エネルギーコストの上昇などにより減益、インドネシアの連結子会社は中国材の流入もあり前期並みの業績を予想しているものの、タイの連結子会社は、中国材への5年間のアンチダンピング関税措置、ドル高バーツ安による輸出競争力の回復があり、微増収・微増益となる見通しなのである。韓国の持分法適用会社では需要の回復に時間を要し、ベトナムの持分法適用会社では前期並みの業績を予想しているが、アメリカの持分法適用会社では、販売数量の増加及び鋼材マージン拡大により、前期比で増益を予想していることから経常利益は増益を予想しているのである。なお、純利益の大幅な減益要因は、特別損失があるのか、法人税の調整によるものなのか、不明なのである。
因みに、この日の大和工業の株価は、前日の終値12,110円前後で推移していたが、13時の発表直後に11,535円と急落したものの、その後急上昇し、14時以降は12,000円前後で推移し、終値は155円安(-1.28%)の11,955円となったのである。