5月12日、立花エレテックから、2026年3月期決算短信が公表されたのである。売上高2,275億11百万円(前期比3.4%増)、営業利益75億11百万円(同8.7%減)、経常利益91億17百万円(同4.9%増)、純利益74億22百万円(前年度比5.3%増)、1株当たり利益329.81円(前期299.74円)、配当100円(同100円)、配当性向30.3%(同33.4%)、DOE2.2%(同2.5%)と、増収・増益なのである。増益要因は、半導体デバイス事業の減益により営業減益となったものの、想定を上回る円安進行に伴う為替差益の拡大や、投資有価証券売却益の増加等が押し上げ要因となり経常利益と純利益は増益となったのである。
2027年3月期通期業績予想は、売上高2,300億円(前期比1.1%増)、営業利益78億円(同3.8%増)、経常利益85億円(同7.8%減)、純利益60億円(同19.2%減)、1株当たり利益273.02円と増収・減益を予想しているが、配当予想は前期比20円増配の120円(配当性向44.0%)を見込んでいるのである。減益予想ながら増配する背景は、配当方針が変更されたのである。同日公表された「配当方針の変更(累進配当の導入)に関するお知らせ」によれば、従来、「安定配当をベースとして業績に裏付けられた適正な利益還元に努めていくことを基本」としていたが、変更後は「2031年3月期までの中長期経営計画期間中において、累進配当(配当水準を維持または増配する方針)をベースとして持続的な利益成長に連動した適正な利益還元に努めてまいります。」と変更したのである。変更の理由について、立花エレテックは、「当社は、創業 100 周年を迎えた 2022 年3月期をスタートとする5ヵ年の前中長期経営計画「NEW C.C.J2200」において、「200年企業になるための基盤づくり」に取り組み、計画内で掲げた売上高2,200億円、営業利益70億円の目標については、ステークホルダーの皆様のご支援を得て最終年度2026年3月期に達成することができました。 今後は次の100 年を見据えて積極的な成長投資で更なる業績拡大を図るとともに、株主の皆様への還元姿勢をより明確にすることで、企業価値を高めていくべく、配当方針の変更を行うものです。」と説明しているのである。
ということで、減益予想ながら、20円増配を見込んでいる理由は累進配当であることは分かるが、今後どの程度配当に振り向けるのかという数値基準(配当性向、DOE)がない点が気になるのである。