10月14日、IDOM(7599)から、2027年2月期第2四半期決算短信が公表されたのである。売上高318,100百万円(前年同期比17.7%増)、営業利益8,771百万円(同8.6%増)、経常利益7,722百万円(同5.2%増)、純利益5,201百万円(同6.7%増)、1株当たり利益51.80円(前年同期48.55円)と増収・増益であるものの、利益面では前回の第2四半期業績予想を大きく下回ったのである。予想との差異の理由について、IDOMは、「第2四半期において例年を上回る急激な中古車オークション相場の下落が生じたことに伴い、卸売処分から小売処分へのシフトを進めたものの、第1四半期における滞留在庫処分の影響等も重なり、卸売台あたり粗利が想定を下回って推移いたしました。下期に集中する大型店舗の新規開設に向けた店舗要員の先行採用および処遇改善に伴う人件費の増加、商談効率化とAI活用を目的としたCRM開発投資等のDX関連費用の投下等により、販売費及び一般管理費が期初想定の410億円に対し432億円へ増加いたしました。」などと説明しているのである。
このような業績の下振れを受け、同日、2027年2月期通期業績予想の修正を公表したのである。売上高6,290億円⇒6,550円(前期比17.1%増)と上方修正されたが、営業利益240億円⇒185.01億円(同6.2%減)、経常利益224億円⇒164.22億円(同9.3%減)、純利益142億円⇒105.01億円(同9.3%減)、1株当たり利益141.42円⇒104.58円(前期115.25円)と、利益面はいずれも下方修正されたのである。修正理由について、IDOMについて、「売上高につきましては、資本効率を重視した大型店舗の新規出店計画を期初想定の10店舗から13店舗へ上方修正したこと、ならびに通期の卸売販売台数の増加見通しを反映し、前回発表予想の6,290億円から6,550億円へ上方修正いたします。利益面につきましては、営業利益を185億円、経常利益を164億円、親会社株主に帰属する当期純利益を105億円へそれぞれ修正いたします。これは、上期において営業利益が期初計画に対し31億円下振れた実績を通期予想に反映したことに加え、下期における成長投資コストの増加を織り込んだことによるものです。 下期におきましては、第1四半期に実施した在庫処分に伴う在庫健全化、および新規大型店舗の稼働に伴う小売販売台数と台あたり粗利の向上により、売上総利益は期初想定を上回って拡大する見通しであります。また、上期に先行採用した人材の戦力化が進むことで、営業現場の生産性改善も見込んでおります。しかしながら、下期に集中する大型店舗10店舗の新規開設に伴う準備費用や設備投資関連費、人員体制の拡充に伴う人件費、ならびに買取強化に向けた広告宣伝費の投下など、中長期的な企業価値向上を見据えた積極的な成長投資を継続するため、販売費及び一般管理費が当初計画を上回って推移する見込みであります。 この結果、売上総利益の増加分のみでは高水準な成長投資に伴う販管費の増加分を完全に吸収することが困難となり、下期の営業利益見通しを97億円へ見直すことといたしました。」と説明しているのである。
利益面の通期業績予想の下方修正を受け、中間配当と期末配当予想の修正も公表されたのである。中間配当21.06円⇒15.54円(前期15.43円)、期末配当予想21.37円⇒15.84円(同20.17円)、配当予想42.43円⇒31.38円(同35.60円)といずれも下方修正されたのである。さらに、今後の配当方針について、IDOMは「従来、上記の通り連結業績に連動した利益配分を行ってまいりました。しかしながら、事業環境の変化への適応や資本効率(ROIC)の向上、ならびに株主の皆様に対する株主還元の安定性・予見可能性をより一層高める観点から、従来の完全業績連動型の配当方針について、見直しを進めております。」と説明しており、2027年2月期決算発表時(2027年4月)に詳細が公表される予定なのである。推測であるが、現在の配当性向30%からDOE比率のようなある程度安定した配当にシフトすると推測されるのである。
最後に、残念なことに、現行の株主優待制度も見直しが進められているのである。現行の制度は、2027年8月の実施を最後に廃止とし、2027年2月期決算発表時に、新しい株主優待制度が公表される予定なのである。新しい制度の方向性について、IDOMは、「、持続的な成長投資と資本効率の最適化、ならびにすべての株主様に対する公平かつ効率的な利益還元の観点から、現在提供しております汎用デジタルギフトによる還元手法のあり方を再検証し、当社グループの事業活動との親和性や株主様による当社サービスのご利用・体験機会の創出、ならびに制度としての持続可能性を総合的に考慮した新たな優待軸の構築に向け、具体的な検討を進めております。」としているのである。この方向性からすると、現行のデジタルギフトは縮小または廃止、新たに中古車購入、修理・点検・整備などの割引制度の導入が考えられるのである。