2021年2月期決算が出揃ったところであるが、コロナ禍が本格化したのが2020年3月ということで、この1年間コロナ禍に苦しめられた1年の決算なのである。そして2月期決算と言えば小売、外食が多いのであるが、ご主人のポートフォリオのうち、コロナ禍に苦しめられた6つの外食について総括するのである。6つの外食は、Jグループホールディングス(証券コード3063)、SFPホールディングス(証券コード3198)、クリエイト・レストランツ・ホールディングス(証券コード3387)、コメダホールディングス(証券コード3543)、リンガーハット(証券コード8200)、吉野家ホールディングス(証券コード9861)なのである。
コロナ禍、減益・減配で踏みとどまったのはコメダホールディングスのみで、あとの5社は赤字・無配に転落するほどコロナ禍による休業・時短による影響が大きかったのである。コメダホールディングスが健闘した理由について、ご主人の推測では、郊外型、ロードサイド型店舗が多くテレワークや商業施設の休業の影響が比較的小さかったこと、早朝から営業しており夜間営業の比重が低く時短の影響が比較的小さかったこと、FC店がほとんどのため臨機応変の対応ができたことがあげられるのである。ただ幸いなことに、ご主人のポートフォリオでは、この6社を含め外食銘柄は時価ベースで約9%と比重が低いので、大きな影響を受けていないのである。
そして2022年2月期業績予想は、コメダホールディングスのみコロナ禍以前に近い水準に戻るが、あとの5社はコロナ禍対策を種々講じても苦戦模様で、業績予想が未定はJグループホールディングス、僅かな黒字・配当未定がSFPホールディングス、クリエイト・レストランツ・ホールディングス、吉野家の3社、黒字・復配がリンガーハットとなっているのである。しかしながら、間もなく3回目の緊急事態宣言が出される見込みであり、ワクチン接種が計画どおり進まない現状では、ご主人は業績予想が下振れするリスクもありうると考えているのである。
因みに、10ヶ月コロナ禍の影響を受けた2020年12月期決算の3社、ホットランド(証券コード3196)、すかいらーくホールディングス(証券コード3197)、ロイヤルホールディングス(証券コード8179)は、いずれも赤字・無配と散々たる決算だったのである。