ご主人は、投資方針として長期保有を基本方針としているが、途中で、業績の悪化、株主優待の廃止・改悪、TOB、そして資金繰りのためなどで、売却したことは多々あるのである。ということで、これからは、通期業績予想の修正、配当予想の修正、株主優待制度の新設・廃止・変更、TOBなど、大きな変化があった銘柄について、今後どうしていくのか個別に考えを整理するのである。
第4弾は、7月23日に、株主優待制度の変更を発表したイオン九州(2653)なのである。従来の株主優待制度は、年1回(2月末)、保有株式数に応じて、株主優待券(100円引き券)、ネットポイント、またはイオンギフトカードからの選択であったが、変更後は、次のとおり、年2回(2月・8月末)に増え、保有株数に応じた株主優待券に一本化されたのである。イオングループのイオン北海道(7512)、マックバリュ東海(8198)、及びフジ(8278)は、年1回(2月末)であるが、イオン九州と同様の株主優待制度を実施しているため、いずれの社に投資するのがお得なのかという課題があるのである。
各社とも、100株保有が最も投資効率が良いので、8月30日現在の株価、2025年2月期配当予想、100株で検討するのである。イオン北海道は、株価912円、配当予想16円、株主優待券25枚(2,500円相当)なので、投資利回りは(16円×100株+2,500円)÷91,200円=4.50%、PER19.84倍、PBR1.80倍。マックバリュ東海の株価3,140円、配当予想75円、株主優待券50枚(5,000円相当)なので、投資利回りは(75円×100株+5,000円)÷314,000円=3.98%、PER11.91倍、PBR1.24倍。フジの株価は1,958円、配当予想30円、株主優待券60枚(6,000円相当)なので、投資利回りは(30円×100株+6,000円)÷195,800円=4.60%、PER21.22倍、PBR0.79倍。
イオン九州の株価は2,957円、配当予想45円、株主優待券100枚(5,000円相当×2回)なので、投資利回りは(45円×100株+10,000円)÷295,700円=4.90%、PER19.69倍、PBR2.03倍、8月30日現在であれば、イオン九州に投資するのが最も投資効率が良く、以下フジ、イオン北海道、マックバリュ東海の順なのである。しかしながら、イオン北海道、フジ、イオン九州の株価に割高感は否めず、逆にマックバリュ東海は年々増収・増益・増配を続けているため、株価に割高感は無いのである。ということで、なかなか甲乙付けがたいのであるのであるが、株主優待券の到着時期から考察すれば、イオン北海道は5月1日頃、マックバリュ東海とフジは6月中旬に届くことを考慮すれば、イオン九州の8月末権利の株主優待券は10月または11月に届くことは、時期の分散という点から十分価値があるのである。あとは年間何枚必要かによるのであるが、イオン九州は十分候補になり得るのである。