昨日は東京証券取引所の取引が終日停止となったのである。システム機器の故障が原因のようであるが、終日停止とはまさに異例の事態である。東京証券取引所を運営しているのが日本取引所グループ(コード8697)、そしてそのHPには「市場利用者の皆様がいつでも安心して有価証券の取引ができるよう、子会社・関連会社を含めたグループ全体で、取引所金融商品市場の開設・運営に係る事業を行っています。」とあるが、今回はバックアップも機能しないなど、終日停止は残念ながらこの言葉を裏切るようなものである。
日本取引所グループは、それぞれ長い歴史がある東京証券取引所と大阪証券取引所が、2013年1月に経営統合し誕生し、同時に東証第一部に上場したのである。ということで歴史的には8年弱と新しい上場会社である。株主優待は、3月末、保有期間に応じた金額のクオカードである。
100株以上
1年未満:1,000円 1年以上:2,000円 2年以上:3,000円 3年以上:4,000円
クオカードは企業名が入っていないレディメイドのカードである。株主優待は保有期間によって、金額が4種類に分かれているので、4種類オリジナルのクオカードを作ると費用がかかるからレディメイドを選択したのではないかと推測しているのである。
安倍政権誕生と日本取引所グループの誕生が同じ時期で、アベノミクスやら、日本銀行とGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)による「PKO(買い支え)」による株高で順調だった日本取引所グループは、2020年9月11日には上場来最高値の3,020円を記録するまでになったが、今回の終日取引停止と、安倍政権の8年弱が低成長に終始したこと、そしてコロナ禍が、低迷の引き金になるかもしれない。