2月26日、牛丼の吉野家ホールディングス(証券コード9861)から、子会社である京樽の全株式のスシローグローバルホールディングス(証券コード3563)への譲渡が合意されたと発表があったのである。京樽は、上方鮨の持ち帰り店、回転寿司店の「海鮮三崎港」、「すし三崎丸」、江戸前鮨テイクアウト専門店「すし三崎港」をチェーン展開しており、2011年に吉野家ホールディングスの傘下に入ったのである。
この株式譲渡の理由について吉野家ホールディングスは、「新型コロナウイルス感染症の拡大影響により外食産業を取り巻く環境は厳しさを増し、とりわけ都市部を中心に出店を進めてきた京樽は大きな影響を受けております。グループ全体として大きな変革を求められている中、当社としては事業ポートフォリオの最適化を図り、成長事業へのリソース配分を戦略的に進めるべく、本株式譲渡を行うことが最善との結論に至りました。また、京樽にとってもスシローグループに加わることで、仕入れルート融合によるスケールメリットの享受、スシローグループによる商品力強化および生産性の向上を通じた店舗毎の売上・収益力の向上等のシナジー効果が見込まれることから、京樽の持続的な成長と企業価値向上に資すると判断し、当社は、本株式譲渡について合意いたしました。」と説明しているのである。
吉野家ホールディングスは、2021年2月期第3四半期決算短信で55億円の純損失を計上(通期予想は90億円の純損失)していることからも、京樽の売却により損失の縮小化、スシローグローバルホールディングスとっては低コストで事業拡大ができるメリットから合意に至ったとご主人は推測しているのである。
やはり、ご主人が気にしている吉野家の株主優待券の取り扱いは、既に株主が受け取っている2021年5月末日および2021年11月末日期限の株主優待券は各々の有効期限内で利用でき、2021年2月期末時点の株主送付される株主優待券も、期限である2022年5月末日まで利用できるのである。