10月12日、サイゼリヤ(7581)から2022年8月期決算短信が発表されたのである。売上高1,442億75百万円(前期比14.0%増)、営業利益4億22百万円(前期営業損失22億64百万円)、経常利益107億74百万円(前期比211.8%増)、純利益56億60百万円(前期比220.6%増)、1株当たり利益115.91円(前期36.31円)、配当18円(前期18円)と、増収・増益なのであるが、その実情はなかなか厳しいものがあるのである。営業利益が黒字化したとはいえ僅か4億円、しかも国内事業は、営業損失21億1百万円(前期営業損失72億10百万円)と、いまだ黒字化できず、営業利益はアジア事業22億34百万円、豪州事業1億23百万円が生み出しているのである。そして、経常利益、純利益とも、新型コロナウイルス感染症拡大防止協力金等9,863百万円によるものであり、コロナ禍からの回復にはほど遠いのである。しかし、国内事業は月ごとの数字を見れば、客数も売上高も右肩上がりで、回復傾向が顕著であり、また。アジア事業は、中国各地のロックダウンにもかかわらず利益を上げていることから、コロナ禍から正常化すれば大きな利益が期待できるともいえるのである。
2023年8月期通期業績績予想は、売上高1,700億円(前期比17.8%増)、営業利益75億円(同1,673.1%増)、経常利益73億円(同32.2%減)、純利益44億円(22.3%減)、1株当たり利益90.09円、配当予想18円を見込が見込まれているのである。新型コロナウイルス感染症拡大防止協力金等が無くなるため、経常利益、純利益が大きく減少するが、売上高は過去最高を見込み、利益はコロナ禍前の2019年8月期に近づくことが見込まれていることから、漸くコロナ禍から回復できそうな見込みなのである。