10月11日、サイゼリヤ(7581)から2023年8月期決算短信が発表されたのである。売上高1,832億円(前期比24.0%増)、営業利益7,222百万円(同1607.6%増)、経常利益7,949百万円(同26.2%減)、純利益5,154百万円(同8.9%減)、1株当たり利益105.62円(前期115.91円)、配当18円(前期18円)、配当性向17.3%(前期15.7%)と、売上高はコロナ禍前を上回ったが、利益面はまだまだなのである。その主たる要因は、国内事業が営業損失1,491百万円(前期営業損失2,101百万円)といまだ黒字化できず、営業利益はアジア事業8,450百万円、豪州事業248百万円が生み出しているのである。国内事業は月ごとの数字を見れば客数も売上高も右肩上がりで回復傾向が顕著であるものの、国内事業が苦戦している要因は、やはり原材料価格の高騰であるが、値上げができないためかもしれないのである(第3四半期決算短信の記者会見で松谷社長は値上げをしないと宣言)。
2024年8月期通期業績績予想は、売上高2,110億円(前期比15.1%増)、営業利益131億円(同81.4%増)、経常利益128億円(同61.0%増)、純利益82億円(同59.1%増)、1株当たり利益168.02円と、大幅な増収・増益が込まれているのであるが、配当予想18円(配当性向10.7%)はそのままの予想なのである。
翌12日の株価は、このような好業績予想を評価して、寄付きで値幅制限いっぱいの前日比700円高(+14.49%)の5,530円と、9月26日につけた4,975円を大きく上回り再度上場来最高値更新したのである。