12月13日、ビーロット(3452)から、2024年12月期通期業績予想の修正と配当額の決定が発表されたのである。売上高301億円⇒310億円(前期比31.9%増)、営業利益56.9億円⇒60億円(同9.1%増)、経常利益50.6億円⇒56億円(同13.2%増)、純利益34.7億円⇒38.2億円(同15.9%増)、1株当たり利益180.08円⇒198.52円といずれも上方修正されたのである。また、12月期にもかかわらず、ビーロットは配当予想を出さず、いきなり配当61円(前期51円)決定を発表したのである。ビーロットは「2023 年 12 月期以降の期末配当の方針としては、配当性向 30%以上を目標として掲げており」、目標どおり配当性向30.7%となっているのである。これに併せて、ビーロットは、販売用不動産評価損523百万円を売上原価に計上することを発表しており、通期業績予想の修正は、この評価損を反映しているのである。
2024年12月期第3四半期決算短信は、売上高27,671百万円(前年同期比42.5%増)、営業利益6,627百万円(同55.1%増)、経常利益6,300百万円(同61.5%増)、純利益4,448百万円(同65.5%増)、1株当たり利益230.71円と増収・大増益で、その時の通期業績予想を上回ったことから、いずれは大幅な上方修正があると期待した投資家が多かったこともあり株価は上昇、12月11日には1,634円と年初来高値を更新したのである。しかしながら、上方修正幅が期待外れということから、12月13日の時間外、SBI証券のPTS市場では1,345円と、東証の終値1,577円より232円安に沈んだのである。
因みに、通期業績予想と第3四半期決算短信から逆算すると、第4四半期は売上高3,329百万円、営業損失627百万円、経常損失700百万円、純損失628百万円と、販売用不動産の評価損523百万円を考慮すると、第4四半期の利益面は実質ゼロを予想しており、少々不可解な決算になっているのである。