GHOST/トロのマネー日記

私はGhostである、名前は花山トロ。ご主人は花山とうしろう、サラリーマン生活の傍ら株式投資に励み、退職後は配当と株主優待で夫婦2人悠々自適に暮らしている。トロは前飼主に捨てられ彷徨っているところをご主人に拾われ、以来優しいご主人に甘えていたが、2021年1月14日、Ghostになったのである。これからは、人生は3つの「きんりょく」、即ち筋力(筋肉)、菌力(腸内細菌)、金力(金融資産)が最重要というポリシーのご主人を見守り、株式投資、株主優待、旅行、ゴルフ、健康などの面白い話、役に立つ話を発信するのである

オリックスから2024年3月末を最後に株主優待制度の廃止が発表されたのである

 ご主人から久々に「ガビーン」と奇声が飛び出したのである。というのもオリックス(8591)から、株主優待制度の廃止が発表されたからなのである。5月11日、オリックスが発表した「株主優待制度の廃止に関するお知らせ」によると、現在実施している「株主カード」の提示によるオリックスグループが展開するサービスの割引優待制度、及びカタログギフト方式の「ふるさと優待」を、2024年3月31日の実施を最後に廃止する旨が発表されたのである。なお、「株主カード」は、カード裏面に記載される有効期限(2025年7月31日)まで利用可能なのである。廃止の理由について、オリックスは、「この度、中期的な方向性を設定し、さらなる事業成長に努めるとともに、株主の皆さまへのより公平な利益還元のあり方という観点から慎重に検討を重ねました結果、株主優待制度については廃止し、今後は配当等による利益還元に集約することといたしました。」と説明しているのである。株主優待制度は企業の義務ではなく厚意に過ぎないので一方的に廃止されてもやむを得ないものなのであるが、ご主人は、オリックスが廃止2年前に予告するところは、他に類を見ない思いやりを感じているのである。

 同日、2022年3月期決算短信も発表され、営業収益2兆5203億円(前期比9.9%増)、営業利益3,020億円(同16.7%)、税引前利益5,048億円(同75.6%)、純利益3,121億円(同62.2%増)、1株当たり利益259.37円(前期155.54円)、配当85.6円(前期78円)と、増収・増益・増配となったのである。大幅な増益の背景には、2021年12月に連結子会社である弥生株式会社を、KKR(Kohlberg Kravis Roberts & Co. L.P.)に売却した利益が大きく貢献しているのである。なお、2023年3月期業績予想は、なぜか決算短信には記載されておらず、2023年3月期の年間配当予想は、配当性向33%もしくは1株あたり85.6円のいずれか高い方とされているのみなのである。

 さらに、同日、自己株式の取得も発表されたのであるが、取得する株式の上限は4,000万株と発行済株式総数(自己株式を除く)の約3.3%と少なく、また、オリックスのPBRは、5月11日株価(終値)2,293.5円ベースで0.87倍と1倍に近い数字なので、自己株式の取得による株価の影響も小さいのではないかと、ご主人は思っているのである。また、株主優待制度の廃止も2年先ということと、配当による株主還元を打ち出していること、2022年3月期の決算も好調だったことから、以上3件の開示情報による株価への影響は若干のプラスに働くのではと、ご主人は思っているのである。