10月12日、ビジネスホテルのドーミーイン、リゾートホテルなどを運営している共立メンテナンス(9616)の株価は後場に6,430円と、2018年6月18日につけた6,370円以来4年ぶりに、上場来最高値更新したのである。2018年といえば、コロナ禍前で、入国旅客数年間4千万人を目標に、入国旅客が毎年過去最高を記録し、インバウンド需要が盛り上がっていた時期なのである。
なぜ、共立メンテナンスの株価が好調かといえば、ひとえにコロナ禍の規制が徐々に緩和され、10月11日には全国旅行支援が始まり、また、入国旅客の1日当たりの上限5万人が廃止され無制限に入国できることになったことから、今後、国内旅行客・外国人旅客の増加が予想され、必然的に業績回復が期待できる思惑で買いが集まったのである。コロナ禍を経て利益が出やすい企業体質に変わりつつあるとはいえ、内外の観光客がコロナ禍前と同程度まで復活するのにはまだまだ時間がかかると思われるのに、つまり、「withコロナ」で復活途上にもかかわらず株価だけはコロナ禍前の水準にまで復活するとは、金融緩和による余ったお金が金利上昇に伴い行き場を求めて観光関連銘柄に殺到しているのである。