ポートフォリオのなかで唯一の観光銘柄である共立メンテナンス(9616)は、コロナショック時の2020年3月23日に1,800円まで下落したが、昨日(9月12日)、ザラ場で6,040円と年初来高値を更新し、2018年7月以来の6,000円突破、2018年6月18日の上場来最高値6,370円(分割調整済み)に接近したのである。2018年といえば、コロナ前で、入国旅客数年間4千万人を目標に、入国旅客が毎年過去最高を記録し、インバウンド需要が盛り上がっている時期なのである。
なぜ、共立メンテナンスの株価が好調かといえば、ひとえにコロナ禍の規制が徐々に緩和されていること、政府は入国旅客の1日当たりの上限5万人を緩和あるいは撤廃する方向で検討している旨の報道があったことから、今後、国内旅行客・外国人旅客の増加が予想され、必然的に業績回復が期待できる思惑で買いが集まったのである。つまり、「withコロナ」で復活途上なのである。コロナ禍の規制が徐々に緩和され、コロナ禍を経て利益が出やすい企業体質に変わりつつあるとはいえ、内外の観光客がコロナ禍前と同程度まで復活するのにはまだまだ時間がかかると思われるのに、株価だけはコロナ禍前の水準にまで復活するとは驚きなのである。ご主人は、金融緩和による余ったお金が行き場を求めて右往左往していると思っており、ミニバブルになるかもしれないと危惧しているのである。