GHOST/トロのマネー日記

私はGhostである、名前は花山トロ。ご主人は花山とうしろう、サラリーマン生活の傍ら株式投資に励み、退職後は配当と株主優待で夫婦2人悠々自適に暮らしている。トロは前飼主に捨てられ彷徨っているところをご主人に拾われ、以来優しいご主人に甘えていたが、2021年1月14日、Ghostになったのである。これからは、人生は3つの「きんりょく」、即ち筋力(筋肉)、菌力(腸内細菌)、金力(金融資産)が最重要というポリシーのご主人を見守り、株式投資、株主優待、旅行、ゴルフ、健康などの面白い話、役に立つ話を発信するのである

立花エレテック 祝! 上場来最高値更新&値上り率第1位

 6月6日、立花エレテック(8159)の株価は寄り付きから一気に上昇、後場には一時ストップ高(前日比500円高)の2,733円と、2018年3月15日につけた2,300円以来、5年ぶりに上場来最高値更新したのである。終値は前日比479円高(+21.45%)の2,712円、値上り率は全市場通じて第1位だったのである。

 上場来最高値更新の直接的な要因は、立花エレテックから前日に発表された2つの文書「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応について」、「自己株式取得に係る事項の決定に関するお知らせ」なのであるが、その背景には、東京証券取引所が、2023年3月、プライム市場とスタンダード市場に上場する企業に対して、資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応を求める通知を出したからなのである。

 「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応について」では、現状について、「当社グループの2023年3月期は、売上高は2,000億円を超え、各利益項目についても過去最高の業績を収めることができました。しかしながら、良好な収益性に比べてPBRは1倍を下回っております。」と評価しているのである。これを改善すべく、「事業成長と利益生産性向上に取り組んでいくとともに、自己株式取得による資本効率向上と株主還元強化を図り、積極的なIR活動の実施により、PBR1倍超を目指してまいります。」と宣言したのである。

 そして、自己株式取得による資本効率向上と株主還元強化について、①今後3年間(~2026年3月期)で3,000,000株(発行済株式数の12%)の自己株式の取得、②同期間の各会計年度ベースにおいて総還元性向50%以上、と具体的な目標を掲げているのである。理論的には、発行済株式数の12%の自己株式を取得すると、1÷(1-0.12)=1.1364、つまり、1株当たりの価値が13.64%増加するということなのである。本日の立花エレテックの株価は前日比479円高(+21.45%)、理論値よりも約10%高いかったということは、「事業成長と利益生産性向上に取り組んでいく」ことも評価されたということなのである。

 ご主人は、PBR改善のためには、本業あるいは新規事業の投資により収益を一層向上させることが最重要であり、それでも資金が余剰であれば、自己株式の取得、配当で株主に還元すべきと考えているのである。しかしながら、収益の向上は、自己株式の取得のように、短期的に確実に実現するわけではないので、株主がある程度の期間(今回のケースでは自己株式取得の3年間)、株式を継続保有することも重要だと考えているのである。

立花エレテック 祝! 上場来最高値更新&値上り率第1位