8月10日13時、ぴあ(4337)から、好調な2024年3月期第1四半期決算短信が発表されたのである。売上高9,875百万円(前年同期比30.3%増)、営業利益910百万円(同310.1%増)、経常利益921百万円(同347.2%増)、純利益895百万円(同365.2%増)、1株当たり利益58.63円(前年同期12.62円)と、増収・大増益なのである。好業績の要因は、5月に新型コロナウイルス感染症が季節性インフルエンザと同等の分類に引き下げられて以降、経済活動の正常化が一段と進んだことにより、人気アーティストの全国ツアーや来日公演、大規模フェス、プロスポーツの国際大会等の大型案件の発売が集中したことが挙げられるが、出版商品や主催事業、ぴあアリーナMMの稼働率が堅調だったことも貢献しているのである。
このように好業績ではあるが、2024年3月期通期業績予想の修正は無く、売上高330億円(前期比0.7%増)、営業利益12億円(同46.3%増)、経常利益10億円(同66.5%増)、純利益9億円(同36.4%減)、1株当たり利益58.95円、配当予想未定となっているのである。通期業績予想の修正が無い理由について、ぴあは、「新規事業群(ホスピタリティ事業他)においては初期投資段階にあり、新規案件の受託や各取引先との提携を通じた準備過程にあります。また、反動消費の揺り戻し、大阪・関西万博の券売に伴う諸費用の発生が見込まれることなどから、現時点で通期の業績数値を見通し難いため」と説明しているのである。
因みに、10日の株価は13時までは前日の終値3,415円前後で推移していたが、決算短信が発表された13時直後に急上昇、13時29分には3,785円と年初来高値更新し、終値は前日比260円高(+7.61%)の3,675円と、好業績が評価されたのである。