9月11日、自動車用ホースを製造・販売しているニチリン(5184)から、2023年12月期第2四半期の配当(52円)と中間報告書が届いたのである。
8月10日に発表された2023年12月期第2四半期決算短信によれば、売上高33,859百万円(前期比15.0%増)、営業利益4,394百万円(同63.1%増)、経常利益5,365百万円(同38.6%増)、純利益3,003百万円(同43.1%増)、1株当たり利益219.08円(前期148.62円)、中間配当52円(前期38円)と、増収・大増益・増配なのである。好業績の要因は、半導体等部品の供給不足が改善し自動車生産が増加した国内、北米、アジア(中国以外)が好調であったことが挙げられるが、欧州と中国が低調だったのが少々残念なのである。
2023年12月期通期業績予想は、売上高680億円(前期比6.0%増)、営業利益82億円(同6.8%増)、経常利益84億円(同0.6%減)、純利益46億円(同0.5%増)、1株当たり利益328.75円、配当予想104円(配当性向31.6%)と変更はないのである。この点について、ニチリンは、「海外市場における電気自動車の台頭、特に中国市場では現地自動車メーカー等の市場シェアが拡大している等、日系自動車メーカーの販売減速の動きが鮮明になっており、今後の事業環境は楽観視できない状況にあります。為替についても、足元では1US$=140円前後の円安傾向で推移しておりますが、当社グループでは、第3四半期以降の為替の設定を1US$=135円としております。」と慎重な姿勢が伺われるのである。