9月25日、サイゼリヤ(7581)の株価(終値)は、前日比160円高(+3.33%)の4,960円と、1999年11月12日につけた4,847.5円(株式分割調整済)以来、24年ぶりに上場来最高値更新したのである。さらに、翌26日も4,975円と、再度上場来最高値更新したのである。
サイゼリヤの株価はコロナ禍で1,600円台に下落したが、コロナ禍の規制緩和とともに2022年5月以降ジワジワと上昇し、2023年8月期第3四半期決算短信発表の翌13日の株価(終値)は前日比535円高(+14.86%)の4,135円と大幅な値上り、その後もジワジワ上昇し、遂に24年振りに上場来最高値更新したのである。
上場来最高値更新の要因については、直近では7月12日に2023年8月期第3四半期決算短信が発表された以外IR情報はなく、あとは9月8日にゴールドマンサックスから目標株価が3,900円から5,000円に変更されたくらいしかないのである。決算短信では、営業利益が大幅に増加したものの、これは主にアジア事業の増収・増益が貢献しており、国内事業は依然として営業赤字、しかも決算短信発表時に松谷社長は相変わらず値上げをしないと宣言しており、国内事業が大きく改善しているとは思えないのである。また、9月25日の終値で見ると、PER57.64倍、PBR2.58倍と、割高感は否めないところなのである。
ということで、もしかしたら、2023年8月期の決算が非常に良いと思っている人が多いのか、はたまた好決算の内容が既に漏れているのか、あるいは単に株価上昇に釣られ購入者が増えているのか、それとも株主優待が人気で株式を購入している人が増えているのか、よく分からないのである。因みに、7月12日に発表された株主優待の条件(従来と同じ)は、2023 年8月末日と2022年8月末日から2023年8月末日までの任意の日に100株以上を継続保有していることとされていることから、2024年8月期の株主優待を確実に取得するためには1年継続保有する必要があり、多くの人が今サイゼリヤの株を購入しているのかもしれないのである。