3月22日13時、トーメンデバイス(2737)から、2024年3月期通期業績予想と配当予想の上方修正が発表されたのである。2024年3月期通期業績予想は、売上高3,550億円⇒3,700億円(前期比11.4%減)、営業利益79億円⇒92億円(同24.8%減)、経常利益48億円⇒60億円(同8.9%減)、純利益11億円⇒20億円(同59.2%減)、1株当たり利益161.74円⇒294.07円と、いずれも上方修正され、特に利益面の改善が大きいのである。上方修正の理由について、トーメンデバイスは、「メモリー価格が上昇基調にあるなか顧客の購買意欲が堅調であることから売上および売上総利益が増加、また、 為替相場が円安に推移したことから売上総利益が増加しました。加えて、当社の取引先である大和管財株式会社(旧商号:FCNT株式会社)の再生計画認可決定により、債権回収不能額が確定し貸倒引当金繰入額の一部戻入れが生じることから、経常利益が想定を大きく上回る見込みとなりました。」と説明しているのである。
そして、このような通期業績予想の上方修正に伴い、2024年3月期配当予想は160円(配当性向98.9%)⇒200円(配当性向68.0%)と上方修正されたのである。配当予想の上方修正について、トーメンデバイスは、「当社は、株主の皆さまへの利益還元を経営上の重要課題の一つとして認識しており、連結業績に応じた業績連動型の配当であり、安定的な配当の継続を目指し、配当性向の引き上げを図っていくこと、並びに経済環境への変化と資金需要等を勘案し柔軟に対処する方針としております。今期においては、2023年6月16日に取引先の民事再生手続き開始の申立て等による通期連結業績予想の下方修正に伴い120円減配の120円(連結配当性向96.0%)を公表 、2024年1月31日に公表した業績予想の修正を踏まえ、40円増配の160円(配当性向98.9%)と しておりました。この度の 上記業績予想の修正を踏まえ、総合的に検討した結果、配当金を40円増配の200円(連結配当性向68.0%)へと修正させていただきます。」と説明しているのである。
トーメンデバイスのこの日の株価は6,000円前後で推移していたが、13時の発表を受け株価は一時前日比380円高(+6.39%)の6,330円と急騰、終値も6,330円なのである。