今年は新型コロナウイルスが世界中を席巻した結果、人々の生活様式、余暇の過ごし方、仕事の仕方などが大きく変化し、同時に世界的に需要が減少し、リーマンショック時以上にマイナスの経済成長が予想されているのである。当然ながら株式市場は低調に推移し、ご主人が保有する株も3月には大きく下落し、多くの株は未だ2019年末の水準を回復できていない状況である。
そんな中で、需要が増加した数少ない分野の一つが巣籠り需要である通信販売の増加である。風が吹けば桶屋が儲かるではないが、新型コロナウイルス感染拡大⇒外出自粛⇒通信販売の増加⇒通信販売用の倉庫の稼働が上昇⇒物流施設主体のリートの上昇、という因果関係である。
ご主人は物流施設主体のリート9銘柄のうちの一つ、GLP投資法人(コード3281)を保有しており、3月19日には他の銘柄と同様、今年の最安値80,600円を付けた後、7月30日には上場来の最高値178,300円を記録しているのである。
GLP投資法人は、物流施設の開発・運営等の国際的大手であるグローバル・ロジスティック・プロパティーズ・リミテッドの日本法人である日本GLP株式会社をスポンサーとする物流施設特化型のリートである。現在の取得資産規模は6,080億円(2020年6月末現在)と物流施設特化型の中では日本プロロジスリート投資法人に次ぐ規模、全体でも9位という大型リートであり、時価総額ではリート全体で4位と、その好調ぶりが分かるのである。この好調さは新型コロナウイルスが終息するまでは続くかもしれないが、つい先頃まで外国人観光客で賑わっていたホテルを主体としたリートが突然大幅に下落し、また、テレワークが広がった影響でオフィスビル主体のリートも軟調になるなど、好調がいつまでも続くとは限らないのである。