5月15日、三菱HCキャピタル(8593)から、2023年3月期決算短信が発表されたのである。売上高1兆8,962億円(前期比7.4%増)、営業利益1,387円(同21.6%増)、経常利益1,460億円(同24.6%増)、純利益1,162億円(同16.9%増)、1株当たり利益80.95円(前期69.24円)、配当33円(前期28円)、配当性向40.8%(前期40.4%)と、増収・増益・増配となったのである。期末配当は当初予想の16円から2円増配の18円、第2四半期の15円と合わせて年間配当は前期比5円増の33円となり、24期連続増配が確定したのである。増配の理由について、三菱HCキャピタルは、「2021年11月に完全子会社化した米国の海上コンテナリース会社 CAI International, Inc.の利益貢献、貸倒関連費用の減少、海外地域セグメントにおける米州事業の伸長等により、通期業績予想を超過達成いたしました。」と説明しているのである。
2024年3月期通期業績予想は、純利益1,200億円(前期比3.2%増)、1株当たり利益83.55円、配当予想は37円(配当性向44.3%)が見込まれているのである。通期業績予想について、三菱HCキャピタルは、「旅客需要の回復を背景とした航空セグメントの事業伸長などを見込む一方、 前期において計上した税金費用の減額効果の剥落に加え、「10年後のありたい姿」の実現に向けた投資や既存事業領域の再構築・再定義に係る費用などの計上もあることから、前期比での増加幅は限定的となり、親会社株主に 帰属する当期純利益は1,200億円を計画しています。」と説明しているのである。ということで、配当予想の37円(中間:18円、期末:19円)は前期比4円増配、配当性向は44.3%と余裕の数字ということで、25期連続増配はほぼ確実なのである。
そして、増益・増配予想が評価されたのか、翌16日の三菱HCキャピタルの株価(終値)は前日比22円高(+2.99%)の757円とじわり上昇し、17日後場には761円と僅か1円ではあるが、2018年5月10日以来5年振りに上場来最高値を更新したのである。