5月9日14時、今年購入したばかりのリコーリース(8566)から、2023年3月期決算短信が発表されたのである。売上高2,988億円(前期比1.6%減)、営業利益212億円(同10.2%増)、経常利益215億円(同10.6%増)、純利益148億円(同10.4%増)、1株当たり利益482.70円(前期437.34円)と、減収ながらもいずれも10%超える増益となったのである。この増益を受けて、期末配当は80円と配当予想70円から10円の増配、中間配当と合わせて年間配当145円(前期120円)、配当性向30.0%(27.4%)なのである。増益要因として、リコーリースは、「リース&ファイナンス事業は、融資や再リース、割賦の伸長と貸倒費用の減少により増益」、「主力である事務用・情報関連機器は、半導体不足による納品遅延等の影響が解消」などを挙げているのである。
2024年3月期通期業績予想は、売上高3,060億円(前期比2.4%増)、営業利益206億円(同3.0%減)、経常利益207億円(同4.1%減)、純利益144億円(同3.2%減)、1株当たり利益467.16円、配当予想150円(配当性向32.1%)と増収・減益・増配を予想しているのである。リコーリースは連続増配株で有名であるが、2001年3月期に17.5円と前期比5円増配をスタートに、以後20円、21円、22円、24円、28円、31円、35円、36円、38円、39円、41円、43円、45円、50円、55円、60円、70円、80円、90円、100円、120円と連続増配を続け、2023年3月期145円で23期連続増配が確実(リコーリースは配当を株主総会決議事項としている)なのである。そして、2024年3月期配当予想は150円と増配予想なので24期連続増配の見込みなのであるが、配当性向は32.1%と余裕なのである。参考までに、リコーリースの株主還元方針は、「中長期的に安定した株主還元を基本方針とし、持続的な成長と適正な資本構成及び財務体質の強化を図りながら、着実に株主還元を進める。中計目標として配当性向35%を目指す。」としているので、次期以降の連続増配が実現する可能性は高いのである。
因みに、5月9日、株価は4,020円前後で推移していたが、決算短信発表直後の14時05分、2024年3月期の減益予想に反応したのか一気に100円程度下落し3,925円とこの日の最安値を付けたが、その後は減益幅が小さいのと5円増配を評価したのか反発し、終値は前日比35円高(+0.88%)の3,995円なのである。