5月11日、KDDI(9433)から、2023年3月期決算短信が発表されたのである。売上高5兆6,717億円(前期比4.1%増)、営業利益1兆757億円(同1.4%増)、純利益6,774億円(同0.7%増)、1株当たり利益310.25円(前期300.03円)、配当135円(前期125円)、配当性向43.5%(前期43.5%)と、利益は通期業績予想を少々下回ったが、増収・増益・増配、そして売上高、営業利益、純利益とも過去最高となったのである。スマホ料金の引下げのマイナス要因はあったものの、3G停波による費用削減(803億円)などが貢献しているのである。
利益配分に関する基本方針について、KDDIは、「利益配分につきましては、株主の皆さまへの還元を経営の重要事項と認識しており、財務面の健全性を維持しつつ、安定的な配当を継続することを基本とし、2025年3月期までの中期経営戦略においては、持続的な成長への投資を勘案しながら、連結配当性向40%超を維持する方針としております。」と説明しており、当期の配当については、「中間配当金として既に1株当たり65円00銭を実施いたしました。期末配当金につきましては、株主の皆さまの日頃のご支援に感謝の意を表するとともに、将来の業績向上に向けた事業展開等を総合的に勘案し、前連結会計年度の実績から5円00銭増配し、1株当たり70円00銭することを予定しており、この結果、年間配当金は1株当たり135円00銭、連結配当性向は43.5%を予定しております。」としているのである。
2024年3月期業績予想は、売上高5兆8000億円(前期比2.3%増)、営業利益1兆800億円(同0.4%増)、純利益6,800億円(同0.4%増)、1株当たり利益320.35円、配当予想140円(配当性向43.7%)を見込んでいるのである。KDDIと言えば連続増配で有名であるが、2003年3月期に前期比0.5円増配の3.4円(株式分割考慮後)をスタートに、以後6円、11.5円、13.3円、15.8円、17.5円、18.3円、21.6円、23.3円、26.6円、30円、43.3円、56.6円、70円、85円、90円、105円、115円、120円、125円、そして2023年3月期の配当は135円で21期連続増配確実なのである。また、2024年3月期配当予想は140円と5円増配予想、43.7%と余裕なので、22期連続増配はほぼ確実なのである。