5月11日、立花エレテック(8159)から、絶好調の2023年3月期決算短信が発表されたのである。売上高2,272億円(前期比17.5%増)、営業利益103億円(同53.8%増)、経常利益110億円(同48.4%増)、純利益78億円(同52.4%増)、1株当たり利益313.91円(前期204.16円)、配当90円(前期60円)、配当性向28.7%(前期29.4%)と、増収・増益・増配なのである。この1年の好調な業績受け、2022年11月10日、2023年2月9日と2回にわたって、通期業績予想の上方修正と配当予想の上方修正を行っていたが、最終的には2回目の上方修正を更に上回る好業績振りで、しかも売上高と利益項目全てが過去最高を更新し、10円さらに増配となったのである。この好業績について、立花エレテックは、「半導体デバイス事業の伸長が全体業績に大きく貢献しました。加えて、前期に引き続き国内・海外ともに子会社が大きく伸長したことも績に寄与しました。」と説明しているのである。
2024年3月期通期業績予想は、売上高2,230億円(前期比1.9%減)営業利益95億円(同7.9%減)経常利益100億円(同9.1%減)、純利益70億円(同10.7%減)、1株当たり利益280.24円と減収・減益を見込んでいるが、配当予想は10円増配の100円(配当性向35.7%)なのである。減収・減益予想の理由について、立花エレテックは、「紛争長期化の影響による原材料価格の高騰や物価上昇、サプライチェーンの混乱が依然として継続しております。また、それに伴って景気の波が従前より激しくなる可能性があり、経営環境は依然として不透明な状況が続くものと思われます。」と説明しており、慎重な姿勢がうかがえるのである。