10月26日正午、日本取引所グループ(8697)から、2024年3月期第2四半期決算短信が発表されたのである。営業収益733億85百万円(前年同期比10.4%増)、営業利益444億99百万円(同30.4%増)、税引前四半期利益445億6百万円(同30.4%増)、純利益は314億32百万円(同35.5%増)、1株当たり利益60.413円(前年同期44.01円)、中間配当31円(同26円)と、増収・増益・増配なのである。このような好業績の要因は、日本取引所グループの主要事業である取引関連収益、清算関連収益、上場関連収益、情報関連収益がいずれも好調だったことが挙げられるのである。
第2四半期は好業績ではあるものの、2024年3月期通期業績予想は、営業収益1,430億円(前期比6.7%増)、営業利益770億円(同12.8%増)、税引前利益770億円(同12.9%増)、純利益540億円(同16.5%増)、1株当たり利益103.803円(前期88.03円)、配当予想63円(前期63円)には修正はないのである。しかしながら進捗状況を見ると、営業収益51.3%、営業利益57.8%、税引前利益57.8%、純利益58.2%と、利益面での進捗率は高いので、上振れも期待できるのである。
また、同日正午、2025年3月の実施を最後に株主優待制度の廃止が発表されたことが影響し、日本取引所グループの後場の株価は、一時前日比171.5円安(-5.79%)の2,793円と大きく下落したが、株主優待制度の廃止が2年後ということもあり、その後は値を戻し、終値は前日比67.5円安(-2.28%)の2,897円なのである。その後は、好業績が徐々に評価されたのか、じわりと株価が上昇、10月31日に年初来高値更新、そして11月1日には3,093円と、2021年9月14日につけた3,059円以来2年振りに上場来最高値更新し、その翌2日も3,119円と上場来最高値更新したのである。