2月7日、ソフトバンク(9434)から、2024年3月期第3四半期決算短信が発表されたのである。売上高4兆5115億円(前年同期比3.8%増)、営業利益7,319億円(同25.5%減)、税引前利益6,904億円(同16.2%減)、純利益4,066億円(同20.04%減)、1株当たり利益85.8円(前年同期107.76円)と増収・減益なのである。減益の要因について、ソフトバンクは、「前年同期に計上したPayPay(株)の子会社化に伴う段階取得に係る差益2,948億円の剥落に加え、通信料の値下げの影響などによりコンシューマ事業が82億円、PayPay(株)の子会社化などによりファイナンス事業が59億円、それぞれ減益となったことによるものです。」と説明しているのである。しかしながら、通期業績予想に対する進捗率は、売上高75%(前期比2.5%増)、営業利益94%、純利益97%と、利益面の進捗率が高いのである。
ということで、2,024年3月期通期業績予想が修正され、売上高6兆円⇒6兆600億円(前期比2.5%増)、営業利益7,800億円⇒8,400億円(20.8%減)、純利益4,200億円⇒4,620億円(同13.1%減)、1株当たり利益97.58円と、いずれも上方修正されたのである。しかしながら、配当予想は86円(配当性向88.13%)と変更はないのである。
翌8日の株価は、通期業績予想の上方修正を評価して、一時前日比38.5円高(+1.98%)となったが、その後は急落し、終値は前日比8円安(-0.41%)の1,936.5円と、日経平均株価が2.06%上昇しているなか低調な結果となったのである。もしかしたら、2月8日14時に発表されたNTTの低調な決算短信がきっかけで株価が急落したことと、2月6日に発表されたKDDIのローソンへのTOBをきっかけで急落したことが、悪影響を与えたのかもしれないのである。