2月15日、ロイヤルホスト、てんや、リッチモンドホテル、機内食などを展開するロイヤルホールディングス(証券コード8179)から、大赤字の2020年12月期決算短信が公表されたのである。売上高843億円(前期比40.0%減)、営業損失192億円、経常損失198億円、純損失275億円、配当無しと大苦戦しているのである。そして、この損失の深刻さは、自己資本が2019年12月末の508億円から、2020年12月末に208億円と約6割も減少するという凄まじい結果からも分かるのである。ロイヤルホールディングスは、つい1年前まではインバウンド需要を享受していた外食、ホテル、機内食、そして空港・SAのレストランなどの事業が、今度は逆にコロナ禍の影響をもろに受けることになってしまったのである。
そして、2021年12月期の業績予想は未定となっており、その理由をロイヤルホールディングスは、「現在、緊急事態宣言が継続されている状況であり、依然として新型コロナウイルス感染症の収束やそれに伴う顧客需要の回復の時期等が不透明なため、現時点では業績予想の合理的な見積りが困難であると判断し、2021年12月期の連結業績予想については未定とさせて頂きます。」と説明しているのである。
当然ながらコロナ禍に対応するため、不採算店の撤退、経費削減、賃料減額交渉、テイクアウト・デリバリー・食品事業などの強化、早期希望退職など多くの取組みを行うほか、双日、銀行からの支援を得るなど頑張っているのである。とは言え、コロナ禍が終息し、国際線が本格的に運航され機内食事業が回復するまでは、苦戦が続くのではないかとご主人は思っているのである。
トロの久々の一言。ロイヤルホールディングスの浮沈は、故事(禍福はあざなえる縄のごとし、人間万事塞翁が馬)のとおりなのである。