5月20日、Oneリート投資法人(3290)から第17期(2021年9月~2022年2月)の分配金と資産運用報告が届いたのである。Oneリート投資法人は、東京23区と政令指定都市のオフィスに重点的に投資するいわゆるオフィス主体型のリートで、そのスポンサーは投資法人の名称からも分かるように、みずほフィナンシャルグループのみずほ信託銀行なのである。歴史的には、不動産ファンド運営等を行うシンプレクス・インベストメント・アドバイザーズ(SIA)をスポンサーとするSIA不動産投資法人としてスタートし、2013年10月に上場したのである。当時はオフィスと商業施設に投資する複合型リートだったのであるが、SIAがみずほ信託銀行の傘下となったため2015年12月に同銀行がスポンサーとなり、2017年6月に現在の名称に変更され、2021年3月に最後の商業施設を売却し、第16期からはオフィスに100%投資するリートとなったのである。
2017年に投資口を2分割したので第8期(2017年2月~8月)からの分配金実績を確認すると、資産売却益があるので多少ブレはあるが、5,948円、8,027円、6,955円、6,999円、7,062円、7,889円、7,994円、7,605円、7,546円、第17期7,326円、今期以降予想分配金は7,120円、6,600円と安定しているのである。しかしながら、稼働率は第17期末97.6%と前期末の99.2%から1.6%低下し、第18期、第19期は97%前後で推移する見込みであり、しかもフリーレントを除いた実質の稼働率が第18期は96.2%、第19期は95.2%程度と見込まれており、決して楽観はできないのである。やはりこれもコロナ禍によりテレワークが普及し始めたので、オフィスの空き室率の上昇、オフィス賃料の下落が背景にあるのである。
5月27日のOneリート投資法人の投資口価格は278,800円、今後1年の分配金(予想)は売却益剥落のため低下するが13,720円なので、投資利回りは4.92%となるのである。因みに、ご主人は上場間もない2013年に405,200円(投資口が2分割されたので現在は202,600円)で購入したので、過去1年の分配金利回りは7.34%、今後1年間の分配金利回りは6.77%、やはり安いうちに購入するに限るのである。