GHOST/トロのマネー日記

私はGhostである、名前は花山トロ。ご主人は花山とうしろう、サラリーマン生活の傍ら株式投資に励み、退職後は配当と株主優待で夫婦2人悠々自適に暮らしている。トロは前飼主に捨てられ彷徨っているところをご主人に拾われ、以来優しいご主人に甘えていたが、2021年1月14日、Ghostになったのである。これからは、人生は3つの「きんりょく」、即ち筋力(筋肉)、菌力(腸内細菌)、金力(金融資産)が最重要というポリシーのご主人を見守り、株式投資、株主優待、旅行、ゴルフ、健康などの面白い話、役に立つ話を発信するのである

ケネディクス系の3つのリートが統合されるのである

 8月4日、ケネディクス・レジデンシャル・ネクス投資法人(3278)から、第8回投資主総会招集通知が届いたのである。今回の投資主総会の大きな議題は、現在上場されているケネディクス系の3つのリートを統合することなのである。具体的には、ケネディクス・オフィス投資法人(8972)を存続法人として、ケネディクス・レジデンシャル・ネクス投資法人に0.67、ケネディクス商業リート投資法人(3453)に0.84の割合で、ケネディクス・オフィス投資法人の投資口を割り当て吸収合併し、11月1日に新たにケネディクス不動産投資法人が誕生するのである。3つのリートは、いずれもケネディクスがスポンサーとなっており、また、資産運用会社はいずれもケネディクス不動産投資顧問なのである。統合により資産規模は1兆275億円でJリート第5位の規模、時価総額は6,936億円(8月10日現在)で第6位という大型リートになるのである。

 3つのリートを統合する理由は投資主総会招集通知に長々と書いてあるが、要するに現行のリートの投資先である、中規模オフィス、商業施設、住居、福祉施設を新たに調達するには、価格の高騰等によりリターンが期待できないので、今後の成長が期待できるホテル、物流施設に投資対象を広げるというものなのである。その際に3つのリートを統合することにより総合型リートして規模の経済を働かせるというストーリーなのである。

 ケネディクス・レジデンシャル・ネクス投資法人の1投資口数は、統合により新たに誕生するケネディクス不動産投資法人1.34口に相当(割当比率は0.67だが、10月31日現在でケネディクス・オフィス投資法人を2分割するので2倍となる)するのである。ケネディクス不動産投資法人は、2024年4月期の予想分配金を3,800円としており、ケネディクス・レジデンシャル・ネクス投資法人1投資口の分配金は、2024年4月期には3,800円×1.34=5,092円の分配金となるのである。ネディクス・レジデンシャル・ネクス投資法人の1投資口のこれまでの巡航分配金(資産譲渡益などの特殊要因を除く)は4,000円程度なので、1,000円程度分配金が増えることになるのである。この背景には、3つのリートの投資口価格を基準に割当比率が定められているが、ケネディクス・レジデンシャル・ネクス投資法人の分配金利回りが他の2リートより0.8%程度低いため(投資口価格が上昇)である。

 ということで、現在の投資口価格でいずれのリートを購入しても有利不利はないが、ご主人は10年以上も前にケネディクス・レジデンシャル・ネクス投資法人を118,000円で購入しているので、従来の投資利回りは、巡航分配金4,000円×2回÷118,000円=6.78%、ケネディクス不動産投資法人の投資利回りは、巡航分配金5,000円×2回÷118,000円=8.47%と上昇することになるのである。分配金の面で見ればこの統合はご主人にとってはお得なのであるが、総合型のリートは特色が無いという意味でその存在意義には疑問があるのである。