8月4日、アルペン（3028）から、2022年6月期決算短信が発表されたのである。売上高232,332百万円（前期比0.4％減）、営業利益 7,153百万円（同52.6％減）、経常利益8,988百万円（同46.6％減）、純利益5,310百万円（同50.7％減）、1株当たり利益135.63円（前期424.19円）、配当50円（前期45円）と、減収･減益なのである。売上高は微減であるが、3つの利益はいずれもほぼ半減と苦戦しているようであるが、前期が好調過ぎたためその反動が来たとも言えるのである。
商品別では、ゴルフ用品とウインター用品が好調だったものの、競技･一般スポーツ用品がコロナ禍で売上が伸びなかったことと、アウトドア用品が天候不順と市場参入者の増加による競争環境が厳しくなったことが要因なのである。ただ、利益半減の子細をみると、売上総利益が低調だったことから、仕入れコストの上昇、この上昇を消費者に転嫁できなかったこと（あるいは値引き販売）、販管費の増大（売上が伸びないので販促を推進）などが、その要因と推測されるので、コロナ禍により市場が拡大しているゴルフ用品、アウトドア用品も、過大な期待は禁物なのである。
2023年6月期業績予想は、売上高2,480億円（前期比6.7％増）、営業利益72億円（同0.7％増）、経常利益86.5億円（同3.8％減）、純利益50.2億円（同5.5％減）、1株当たり利益129.41円と利益が伸びない見込みなのであるが、その要因は、円安やエネルギー価格・原材料価格高騰の影響、業界の垣根を越えた競争の激化などが挙げられるのである。なお、配当予想は50円と2022年6月期と同額が見込まれているのである。
