8月12日、トリドールホールディングス(3397)から、好調な2023年3月期第1四半期決算短信が発表されたのである。売上収益は438億16百万円(前年同期比17.1%増)、事業利益28億46百万円(同44.9%増)、営業利益46億91百万円(同1.6%減)、純利益は36億22百万円(同21.5%増)、1株当たり利益40.62円(前年同期33.39円)と、好調な決算となったのである。特に、本業の儲けを示す事業利益が前年同期比44.9%増となり、第1四半期としては過去最高の事業利益、純利益となったのである。
2023年3月期業績予想は、売上収益1,770億円(前期比15.4%増)、事業利益62億円(同14.2%増)営業利益40億円(同71.9%減)、純利益13億円(同85.5%減)、1株当たり利益10.55円、配当予想7.5円を見込んでいるのである。通期の業績予想に対して、第1四半期の進捗率は、売上収益24.8%、事業利益45.9%、営業利益117.3%、純利益278.6%と、利益面は高い進捗率となったのである。この要因について、トリドールホールディングスは、「また事業利益は、丸亀製麺、国内その他セグメントを中心に大幅な増益となり、政府補助金の計上もあって、営業利益と四半期利益は、上期および通期の連結業績予想に対して高い進捗率となりました。利益面の進捗を鑑みると、連結業績予想の上方修正を検討する状況にあると認識しております。」と説明しており、上方修正の可能性についても言及している。
今回は上方修正とはならなかったが、この点について、トリドールホールディングスは、「新型コロナウイルス感染が再び拡大し始めたことにより、単純に第1四半期の事業環境が継続する前提とすることは適切ではないこと、さらには原材料費、水光熱費、人件費の高騰など様々な変動要因を現時点で定量化することが困難であることから、2022年5月13日に開示した連結業績予想を据え置き、第2四半期決算発表時に通期見通しを開示する方向で精査・検討してまいります。」と説明しているのである。
翌営業日の15日、トリドールホールディングスの株価は、+392円(+15.5%)と大きく上昇、終値は2,921円なのである。一時、年初来高値の2,990円まで上昇、上場来最高値(3,050円)に迫り、マーケットは上方修正の可能性が高く、しかも大幅と評価したのである。