1月23日、スターツプロシード投資法人(8979)から、第34期(2022年5月から10月)の分配金(5,971円)と資産運用報告が届いたのである。住居特化型リートであるスターツプロシード投資法人の特徴は、ほとんどが賃貸住宅、その3/4が首都圏に集中しているのである。そして、投資法人の名称からも分かるとおり、メインスポンサーはスターツコーポレーションなのである。スターツプロシード投資法人の資産規模は、今期は物件の入れ替えにより2022年10月末時点では883億円であったが、11月に公募増資による5物件の取得(同時に譲渡3物件)により1,015億円と漸く1,000億円を超えたものの、61の上場リートのうち52位、1月26日の投資口価格終値224,200円で時価総額は633億円、こちらも51位とまだまだ小規模なリートのである。そして、NAV倍率(NAV倍率とは、不動産を時価評価した純資産価値に対する投資口価格の割安度を表す指標、株式におけるPBR(株価純資産倍率)に似た指標。NAV倍率が低い程割安と言える。)は0.97で36位と、ほぼ時価評価なのである。
最近の分配金は、第27期(2018年11月から2019年4月)4,638円、以降4,542円、5,059円、5,488円、4,663円、4,563円、第33期4,718円、第34期5,971円、次期以降の予想分配金は5,580円、4,580円なのである。第29・30・34期は資産の譲渡益があったため分配金が5,000円を超えたが、これを除けば4,500円程度と安定しているのが住宅特化型リートの特長なのである。この安定振りは、第34期の平均稼働率96.1%(前期96.5%、前々期95.8%)からも分かり、コロナ禍、苦戦しているリート、企業が多い中、実に堅実な投資先なのである。
スターツプロシード投資法人の1月26日投資口価格終値は224,200円、第35期と36期の予想分配金は10,160円なので、予想分配金利回りは4.53%、61の上場リートのうち第21位とそれなりの評価なのであるが、2022年7月25日時点では41位だったので、かなり急落なのである。2022年前半は、分配金の安定振りが評価されたのか、投資口価格が年初来高値を着実に更新し続けている人気ぶり、その結果予想分配金利回りが低下したのであるが、現在はその反動落と言ったところなのかもしれない。
因みに、ご主人は、リーマンショックから徐々に回復しつつある2012年、多数のリートに投資を始めたのである。その中の一つ、スターツプロシード投資法人は126,307円で購入したので、投資利回りは8.04%と高いのである。