2月2日14時、GSIクレオス(8101)から2024年3月期通期業績予想と配当予想の上方修正が発表されたのである。売上高1,108億円(前年同期比8.8%増)、営業利益22億円(同26.9%増)、経常利益22億円(同19.7%増)、純利益16億円(同24.8%増)、1株当たり利益133.87円(前年同期107.36円)と、増収・増益なのである。増収・増益の要因は、化粧品原料、半導体関係が低調だったものの、機能糸、生地、塗料原料などの売上げが好調だったことが挙げられるのである。
このような好業績を受け、同時に2024年3月期の「業績予想および配当予想の修正(増配)に関するお知らせ」が発表されたのである。売上高1,370億円⇒1,470億円(前期比12.2%増)、営業利益28億円⇒28億円(同53.0%増)、経常利益28億円⇒28億円(同56.6%増)、純利益19.5億円⇒20億円(同13.1%増)、1株当たり利益159.05円⇒163.06円(前期144.29円)と、一部上方修正されたのである。この修正の理由について、GSIクレオスは、「売上高につきましては、繊維事業において欧米向けの生地の輸出取引が好調なことや、アジアにおけるインナー用機能糸・生地の取引が堅調に推移したことなどから、前回発表予想を上回る見込みとなりました。営業利益、経常利益につきましては、主に苦戦を強いられているアパレル事業の影響を踏まえて据え置くものの、事業・資産ポートフォリオ最適化の一環として行う事業譲渡および固定資産売却による特別利益の計上も見込めることから、親会社に帰属する当期純利益につきましては前回発表予想を上方修正しました。」と説明しているのである。
通期業績予想の上方修正を受け、通期配当予想は80円⇒82円と2円増配となったのである。増配理由について、GSIクレオスは、「当期の期末配当予想につきましては、当社の中期経営計画における配当方針(配当性向50%)および上記の業績予想や財政状態等を勘案し、前回予想比2.00円増配の1株あたり82.00円に修正することといたしました。」と説明しているのである。
因みに、GSIクレオスの株価は14時の発表前は2,400円前後で推移していたが、直後に150円ほど急落しこの日の最安値2,256円を付けた後、2,330円前後で推移し終値は前日比41円安(-1.72%)の2,336円と、決算短信が期待を下回ったという評価なのかもしれないのである。