12月になると、多くの雑誌が翌年の経済情勢、政治情勢、株価、ヒット商品などを予想した特集を組んでいるのである。しかし、どの雑誌も1年後に検証しているのを見たことがないのである(検証している雑誌があるが気がついていなだけかもしれない)。ということで、ということで、今日は12月30日、株式市場は大納会、2024年の最後の取引日なので、2023年12月に発売された月刊ダイヤモンド・ザイ2024年2月号が特集した、「2024年日経平均の高値&安値を大胆予測!(https://dfinance.ismcdn.jp/zai/mwimgs/0/c/-/img_0c52bf0cb949e1a2378628277ea71d5c2701243.jpg)」をトロが検証するのである。
特集の内容は、プロ100人が最高値・最安値を時期と併せて予想したものなのである。100人の専門家による日経平均株価の高値予想34,000円~42,000円、平均は37,249円、高値予想の時期は12月が一番多く2番目は11月なのである。安値予想は27,000円~34,500円、平均は30,211円で、安値予想の時期は2月が一番多く、次が1月なのである。全体的な流れは、春と秋に落ち込み年末にかけて盛り上がる予想だったのである。2023年の予想と比較すると、平均も予想の幅もいずれも高くなっていることから、2023年よりも全体的に強気という予想なのである。
ということで、2024年の日経平均株価で答え合わせをすると、1月4日33,193.05円で始まり、最高値は7月11日の42,426.77円、最安値は8月5日の31,156.12円、そして12月30日の終値は39,894.62円だったのである。全体的な流れは、年初から3月にかけ大きく上昇、その後は一旦下落し6月から再上昇7月にバブル期の最高値を更新、8月は令和のブラックマンデーと呼ばれる大暴落が起きたたが、その後急回復し秋はボックス相場が続き年末に向かい徐々に上昇したのである。8月に最安値を予想したプロは6人、うち1人は31,000円を予想して正解、1人は32,000円、3人は30,000円を予想していたのでほぼ正解、もう一人は29,000円なのである。7月に最高値を予想したプロはゼロ人なのである。つまり、月刊ダイヤモンド・ザイ編集部が取材したプロ100人の予想といえどもほぼ正解は1~2%、98~99%が外しているということなのである。因みに、2022年、2023年を検証した結果も同様で、ほぼ正解は1%、99%が外しているということなのである。
更に、時期に関係なく日経平均株価の最高値の予想という視点から見ると、42,000円超の予想はゼロ、42,000円が3人、41,700円1人が近い予想でであったのである。高値予想平均37,249は実際より5,200円ほど低く、全体的に弱気な予想だったと言えるのである。逆に、日経平均株価の最安値の予想は、31,000円を予想したプロが10人、30,500円~32,000円のレンジなら23人もいたことから、最安値はレンジ幅が限られるので予想しやすいとも言え、しかも最安値予想平均は30,211円と実際より1,000円程度下回っただけなのである。プロによる日経平均株価予想といっても、時期・水準を的中させることはなかなか困難であるということで、プロの予想といえども鵜呑みにするのは危険、特に高値の予想は難しいということかもしれないのである。