12月30日11時半、アビスト(6087)から、2024年9月期決算短信が発表されたのである。売上高10,002百万円(前期比5.2%増)、営業利益903百万円(同23.3%増)、経常利益905百万円(同22.0%増)、純利益611百万円(同16.2%減)、1株当たり利益円153.55円(前期183.22円)、配当102円(前期102円)、配当性向66.4%(前期55.7%)と、増収・増益なのである。その要因は、、設計開発アウトソーシング事業において、賃上げに伴う人件費増加があるものの、契約単価改善および請負・派遣ともに受注量が増加したことが挙げられるのである。
2024年9月期業績見通しは、売上高107億円(前期比7.0%増)、営業利益800百万円(同11.5%減)、経常利益800百万円(同11.7%減)、純利益440百万円(同28.0%減)、1株当たり利益110.57円を予想しており、配当102円(配当性向92.3%)が見込まれているのである。減益要因について、アビストは、「今後も政府や経団連の賃上げに対する呼びかけはさらに強まるとみられ、国内の平均賃金は上昇を続ける流れと考えます。そのため、当社の高付加価値事業の拡大に先行して賃上げが必要になる可能性があることから一時的に収益性が低下する懸念があります。」と説明しているのである。
なお、決算短信の公表が遅れたことについて、アビストは「2024年9月期決算短信の開示が期末後50日を超えたことに関するお知らせ」を発表しており、その理由は「2020 年9 月から2022 年10 月までに受給した雇用調整助成金(新型コロナウイルス感染症の影響に伴う特例)について、支給申請の一部に精査が必要となったことから、特別調査委員会を設置し、調査を実施いたしました。調査の実施及び決算手続き並びに会計監査人による監査手続等に相応の時間を要したため、2025年9月期決算短信の開示が期末後50日を超えることとなりました。」と説明しているのである。回りくどい表現ぶりであるが、要するに、雇用調整助成金の支給申請の一部が適切でなかったので、静岡労働局に約1,562万円自主返還したということなのである。